あらすじ
2019年、世界の大気は汚染され、生き残った人々は都市空間コミュニティに集められ、最新の機器に囲まれ厳重に隔離・管理されていた。
その管理の徹底振りはトイレの便器ですぐに尿は分析され、その結果で食事制限をしたり、男女の接触すら禁じる程のものだった。
人々は何の疑問も持たず、ただわずかに残った地上の楽園「アイランド」へ抽選で選ばれることを夢見て暮らしていた。
リンカーン・6エコー(ユアン・マクレガー)はいつしか、今の管理そのものに疑問を抱き始めていた・・・。
作品データ
- 製作年/製作国/上映時間:2005年/アメリカ/136分
- 監督:マイケル・ベイ
- 脚本:カスピアン・トレッドウェル=オーウェン/アレックス・カーツマン/ロベルト・オーチー
- 音楽:スティーブ・ジャブロンスキー
- キャスト:ユアン・マクレガー/スカーレット・ヨハンソン/ジャイモン・フンスー/ショーン・ビーン
レビュー
「アルマゲドン」「パール・ハーバー」のマイケル・ベイ監督が放つ近未来アクション超大作!
このキャッチコピーを見て気が付けばよかったんだけど、私は観るまでこの『アイランド』が、こんなバリバリのアクション映画とは思っていなかったのだ。
事前にクローンの話ということだけは知ってたので、勝手にサスペンスフルな近未来映画と思い込んで観たら、まあド迫力アクション映画でした。
予想とは全然違うものをみることになったが、これはこれでありかな(^^)
主演がユアン・マクレガーとスカーレット・ヨハンソンだったのもあり、当時この二人はあまりアクションがイメージできない俳優さんだったんですよねえ。
この作品の後、彼らがオビワン・ケノービとブラック・ウィドウを演じるようになるんだから、この『アイランド』でアクションに目覚めたんでしょうね(^^)
結局興行的には失敗しちゃった作品だったけど、彼らの未来をイメージしてみると楽しいです。
とにかくこの逃亡劇、これでもかこれでもかの、人通りの多い街中でのカーチェイスありの銃撃戦ありの、しまいにはヘリコプターだの空飛ぶバイクだのが大暴れで、もう街中ぐちゃぐちゃの大迫力シーンの連続。
いや~、これは劇場で観てたら凄かったろうねえ。
アクション好きには大満足の迫力だったでしょう。
トラックからダンベルのでっかいような物を落として、それにぶつかる車の壊れっぷりの見事なこと。
ほんと凄い。
普通は誰にも見つからないように逃げる二人を、クローンを作っているという企業秘密が漏れないように雇われ特殊部隊が、隠密に(ここかなり重要)始末するってストーリーを想像してしまうが、そこはマイケル・ベイ!
とにかく力技のアクションの連続と、突っ込みどころ満載の展開(爆)
たぶん観た人が突っ込む数は4つ5つじゃ収まらないね。
私の一番の突っ込みどころは、こんなに街中で民間人を巻き込むのも関係なしに、銃を撃ちまくり、ヘリコプターまでブンブン飛ばしといて、追跡部隊の隊長が言う一言。
「静かに片付けるつもりだったがしかたがない・・・」(爆)
こんだけ暴れといてよく言うぜ!
この映画を観て、似たような映画ということで思い出した映画があった。
リドリー・スコットの「ブレード・ランナー」だ。
この映画に登場する人造人間のレプリカントと、生き延びるために追跡者から逃げ続けるシチュエーションがよく似てた。
アクション大好きという人もいると思うけど、観る前に想像してたというか、期待してたのはこの「ブレード・ランナー」みたいなシリアスなSF映画だった。
だから本作に物足りなさを感じてしまった。
それはレプリカントが背負う悲しみみたいなものが、本作のクローンの二人にまったく感じられなかったこと。
ここを抑えておけば結構いい映画になったと思うんだけどなあ(ちょっとえらそうだけど・・・)。
そしてラストももうちょっとグレーにして欲しかったな。
今回はなんとか逃げ延びることが出来たけど・・・みたいな。
最後にスカーレット・ヨハンソンは好きな女優さんなんだけど、激しいスタントに疲れちゃったのか、いつでもどこでも口を半開き状態の顔ばっかりだったので、もっといろんな表情を撮って欲しかったかな。
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