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映画『ゴジラvsコング』レビュー ★★★

出典元:https://www.amazon.co.jp/

あらすじ

 ドクロ島のどこか森の中、太陽の日差しで目覚めたコングは大きくあくびをすると、滝に向かって歩き出す。
全身に滝の水を浴び、辺りの気配を感じると、不意に大木を一本根こそぎつかみあげる。

 そこへ一人の少女がコングに駆け寄ってきた。

手製のコングの人形を掲げる少女に、コングはかがみ込んでその少女の瞳を見つると、不意に持っていた大木を空に向かって投げつける。

勢いよく飛んでいった大木が空に突き刺さると、空は割れ中から火花と鉄骨がむき出しになる。

 ゴジラとのバトルの被害を危惧した特殊機関「モナーク」は、コングを巨大なドームの中に収容し何年もの間観察していたが、その間ドームに収まりきらないほどに巨大化したコングを、他へ移すことを計画していた。

 そんなある日、巨大テクノロジー企業のエイペックスの本社に突如ゴジラが現れ、すべてを破壊する。

エイペックス社CEOのウォルター・シモンズは、かつてモナークの主要メンバーだった芹沢博士の息子の芹沢蓮と共に、「地球空洞説」を唱える元モナークの地質学者ネイサン・リンド博士の元を訪れる。

ウォルターはゴジラに対抗するための新兵器を作るため、地下空洞に眠る生命エネルギーの存在を探査するプロジェクトへの協力をネイサンに依頼する。

しかしネイサンは以前地下空洞へ向かう途中、反重力によって兄が押し潰され事故死していたことで戸惑うが、ウォルターにその課題を克服した“ヒーヴ”という飛行探索機が既にあるといわれ、提案を受け入れることに。

 ネイサンはすぐにかつての同僚であったアイリーン・アンドリュースの元を訪れ、コングの帰巣本能を利用して地下空洞世界を調査をしたいと協力を求める。

作品データ

  • 製作年/製作国/上映時間:2021年/アメリカ/113分
  • 監督:アダム・ウィンガード
  • 脚本:エリック・ピアソン/マックス・ボレンスタイン
  • 原作:東宝「ゴジラ」
  • 音楽:ジャンキーXL
  • キャスト:アレクサンダー・スカルスガルド/ミリー・ボビー・ブラウン/レベッカ・ホール/ブライアン・タイリー・ヘンリー/小栗旬

レビュー(ネタバレあり)

 2014年「GODZILLA ゴジラ」、2019年「ゴジラ キング・オブ・モンスターズ」に続く、ハリウッド版コジラの第三弾となる『ゴジラvsコング』をBlu-rayにて鑑賞する。

子供の頃から特撮映画大好きで見続けてきた東宝のゴジラと、まさかのキング・コングが戦うなんて、その企画だけで楽しくて仕方がない。

 ただこういうほんとに戦ったらどっちが強いんだという企画ものは、ハリウッドでいう「バットマンvsスーパーマン」や、日本の「仮面ライダーvsスーパー戦隊」に、アニメでいうところの「マジンガーZ対デビルマン」と、まあファーストコンタクトでは一応は戦うんだけど最後は一緒に・・・、ていうお決まりのパターンがあるんだけど、今回の対決はどうなるのか(笑)

 っていうか、ゴジラとコングは実は1962年に東宝創立30周年記念作品として公開された「キングコング対ゴジラ」で既に一度戦っている。

ちなみにその時の戦いの結果は、崖からもみ合ってキングコングとコジラが一緒に海に落ちてしまうんだけど、浮かんできたキングコングはそのままどこかに泳いで行ったが、ゴジラは海の中に沈んだまま浮かんでこず、どうなったか分らずに終わってしまうというものだった。

さあ、今回の対決はどうなったか。

 物語は古代からライバル関係にあったコングとコジラの戦いを軸に、巨大テクノロジー企業エイペックスが企む陰謀と、その陰謀を明かそうとするおたく三人組のドタバタに、コングと心を通わす少女が絡み合う。

この手の怪獣映画にありがちな、人間側のドラマがつまらないというあるあるが本作にもあてはまり、この陰謀論を主張しそれを探ろうとエイベックスに忍び込む三人組が、とにかく騒々しく作品の空気がかき乱され、戦いへの高揚感を削いでいく(爆)

 まずCGで描かれる2大モンスターのバトルシーンは、さすがのクオリティで着ぐるみでは決して再現できない異次元の迫力でみせてくれた。

海上に浮かぶ戦艦の間をジャンプして戦うコングや、ゴジラの短い手で繰り出すパンチなど、今までにない工夫されたバトルに、アダム・ウィンガード監督のこだわりを感じる。

出典元:https://www.amazon.co.jp/

ただ地上戦になるとほぼプロレスのような肉弾戦が繰り広げられるようになり、これはゴジラの皮膚の強度と放射熱線という武器も考えると、やはりゴジラの方に分があるなと子供のように分析している自分が可笑しくなってくる(^^;)

でもさすが本作のスタッフはその辺も織り込み済みで、途中コングに古代から受け継がれる伝説の武器なるオノが与えられる展開に痺れる(^^)

ただねえ、ゴジラの前2作ではちゃんと使われていた伊福部昭の音楽が、本作では流れなかったことがちょっと残念だったかな。

あとインパクトある登場シーンがゴジラ映画では定番なんだけど、本作ではそこら辺りが意外にあっさりしてて、コジラももっとじらしてゆっくりとかっこよさが溢れる登場シーンにして欲しかったし、尻をかきながらおっさんのように登場するコングに至っては苦笑いしかなかった(^^;)

それからこれを言ってしまったらおしまいだが、だいたいどちらが強いとかこの対決に決着が付くことを誰も望んでないので、とにかく腕がちぎれたりするのは止めてくれって観てたため、爽快感はなかったかな。

見終わった後は、面白かったかという以前に、しばらくどういう展開だったらもっと面白くなっていたのかをずっと考えてしまっていた。

 キャスティングについては、「小栗旬くんよかったね」という感想以外、劇中に登場する人物たちが、あまり知らない俳優さんと言うこともあるが驚くほど印象に残らず、アイリーン・アンドリュース役のレベッカ・ホールにいたっては、木村佳乃さんにしか見えなかった(^^;)

【ここからネタバレ】






 香港の高層ビルが建ち並ぶ街のど真ん中で、再び相まみえたコングとコジラの戦いは、最後ゴジラがコングを足で踏みつけ勝利の咆哮をとどろかして決着する。

するとそこへ突然生命エネルギーの情報を得てアップデートした最強のメカゴジラが現れる。

メカゴジラの圧倒的なパワーの前に苦戦するゴジラとコングだったが、追い詰められた2体は遂に力を合わせて戦うことになり、最後はコジラの放射熱線を宿したオノで、コングがメカゴジラをバラバラに切り裂いて破壊する。

ラストシーンでコングに花を持たせたコジラが、「あばよっ」ってゆっくりと去って行く姿とそれを後ろの方で見ているコングのショットが最高に素晴らしかった。

あれっ、コジラ笑ってる?

まるでバディムービーのようなラストに、思わずにやけてしまった(^^)

 さあ、次はいよいよ「ガメラ対ゴジラ」か~!

特典ディスクに収録のメイキングについて

 特典映像にはゴジラ作品に関わった監督やスタッフに出演者のインタビュー映像が収録されている。

 中でも最初に公開された「ゴジラ」について、原爆がもたらした惨事をモチーフに描いた高潔な芸術作品だと絶賛し、自然界の象徴として描かれるコジラの強いメッセージ性を感じた監督やスタッフが熱く語るインタビューシーンに胸が熱くなる。

コジラを突然降りかかる厄災の象徴のように捉えていた自分と、神格化している彼らのゴジラとのギャップに若干戸惑ってしまうが、なんだか嬉しくなってしまった(^^)

ラストでゴジラとコングが休戦するシーンについても語られていて、コングはコジラに敬意を表し、コジラもその敬意を受け止め、命を救ってくれたコングを認めるというシーンだったとのこと。

この2体が心で会話するシーン、ほんと大好き。

また軟弱なコングよりコジラの方が好きっていうコメントもよかったなあ(笑)

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