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映画『シルバラード』レビュー ★★★☆

出典元:https://www.amazon.co.jp/

あらすじ

 小屋で一人眠っているエメット。そこへ突然ドアを開けて飛び込んできた男がいきなり銃を発砲してきた。

エメットはすぐに起き上がり銃で撃ち倒したが、今度は天井から横からと銃弾が撃ち込まれてきた。
エメットは小屋の中を素早く動きながら銃を撃ち、なんとか撃退すると辺りは静かになる。

ゆっくりとドアを開け小屋の外に出ると、そこには襲ってきた3人の男たちの死体と、1頭のまだらの馬が残っていた。
エメットはその馬の尻にある、焼き印を指でなぞる。

 エメットはそのまだらの馬を引き、そのまま旅を続けていると、砂漠のど真ん中に下着姿で横たわる男を発見する。

エメットは石を枕に目を閉じて今にも死にそうなその男に近づき、水筒の水を飲ませる。
すると男は目を開け、エメットに小さな声で「よろしく」とささやく。

男は一人旅をしていて途中4人の男たちと道ずれになったが、砂漠で突然身ぐるみを剥がされたという。

 エメットはその男と連れ立ち、近くの町に立ち寄ることに。

馬を預けに行ったエメットと別れた男は、そこに自分の盗まれた馬と一味の男が一人いるのを発見する。

銃も失っていた男は、エメットから服用にともらっていたわずかな金で、すぐに近くの店でオンボロ銃を買うと、いそいで銃に弾を込めた。

するとその姿を見ていた女性が悲鳴をあげたため、馬を盗んだ男が振り返り気づかれてしまう。

一味の男はすぐに馬にまたがると、銃を撃ちながら向かってきたが弾はギリギリで外れ、男は狙いを定めると一発で仕留める。

 馬を取り戻し喜んでいる男に、町の保安官は「ほんとにおまえの馬か」と尋ねると、男は馬の鞍の裏に自分の名前が書いてあると答える。

そこへ名前は「ペイドン」だといって近づいてくる男の顔を見て、ペイドンは顔をこわばらせ「やあ コッブ」といいう。

保安官が鞍の裏の名前を確認し無罪放免となったペイドンに、コッブは仕事で人手が欲しいと頼んできたが、ペイドンは足を洗ったと断りそのまま別れる。

 エメットはペイドンに、ターリーである男を拾ってシルバラードへ行くのでここでお別れだというと、ペイドンはターリーに酒場はあるかと聞き、一緒に行くことにする・・・。

作品データ

  • 製作年/製作国/上映時間:1985年/アメリカ/133分
  • 監督:ローレンス・カスダン
  • 脚本:ローレンス・カスダン/マーク・カスダン
  • 撮影:ジョン・ベイリー
  • 音楽:ブルース・ブロートン
  • キャスト:ケビン・クライン/スコット・グレン/ケビン・コスナー/ダニー・グローバー/ブライアン・デネヒー

レビュー

 同年公開の『ファンダンゴ』とともに、ケビン・コスナーがハリウッドで一躍注目されることになったローレンス・カスダン監督作『シルバラード』をBlu-rayにて鑑賞。

 4人のガンマンが、それぞれの物語を紡ぎながら、最後は集結して街を牛耳っている悪者どもを倒すという、西部劇の王道を行くストーリー。

 ローレンス・カスダン監督の全編に渡って西部劇愛が溢れる演出は、訪れる町や酒場から、早撃ちに馬上からの射撃など、懐かしい古き良き時代の西部劇の空気と命のやりとりを、現代風のアレンジも加えつつ鮮やかに再現する。

オープニングの小屋で眠っていたエメットが敵を撃ち倒し、ゆっくりドアを開けて出ていくと、地平線の彼方どこまでも広がる荒野が雄大な音楽に乗って映し出される。

もうこのシーンで監督の西部劇愛を強烈に感じ、嬉しくなってしまった(^^)

さらにカスダン監督といえば、やはり「スターウォーズ」シリーズの脚本家であり、調べてみたらケビン・コスナー主演のあの「ボディガード」の脚本まで手がけており、監督の多才さに驚く。

 そしてカスダン監督が創り出した最高の舞台で躍動する、4人の個性的なキャラクターを演じる、名優たちの個性溢れる演技が光る。

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まず弟を背中から撃ち殺そうとした街の実力者を、しかたなく射殺したことで刑に伏し、その刑を終え5年ぶりに出所した早撃ちのエメットを、「ライト・スタッフ」や「羊たちの沈黙」などで、名バイブレーヤーぶりをみせてくれたスコット・グレンが演じる。

道中裏切りにあい砂漠のど真ん中で身ぐるみを剥がされるが、仲間を信じ思いやる心優しいガンマンのペイドンを演じるのは、3年前の「ソフィーの選択」でデビューし、舞台でも活躍していた演技派ケビン・クライン

街を出ている間に土地を奪われ、父親も殺され復讐を誓う黒人のガンマンのマルを、本作後「リーサル・ウェポン」のマータフ刑事で一躍有名になったダニー・グローバーが。

そして悪徳保安官により、縛り首寸前だったお調子者のジェイクをケビン・コスナーが演じる。

もうこのジェイクというキャラクターの個性が、他の3人よりちょっと突出していて、この一番賑やかで一番愛らしいキャラクターを、ケビン・コスナーが見事に魅力的なキャラに昇華させていた。

この名優たちが演じる4人のガンマンが、偶然に導かれるようにひとり、またひとりと仲間になっていく展開が、やはり最高に気分があがり、それぞれが用意された見せ場は、どれもかっこよく胸の高鳴りが抑えられない(^^)

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さらに酒場の女主人ステラで、出演時間は短いが一番印象に残る名演をみせたリンダ・ハントに、もはやハエ男にしか見えない強面のジェフ・ゴールドブラム、さらにヒロインとして美しいロザンナ・アークエットまで出演している。

まあこのヒロインのハンナについては、男をたぶらかす思わせぶりな魔性の女なのか、なんでペイドンじゃなくエメットの方?が止まらない(笑)

この蒼々たるキャスティングだけでも観る価値ありですね。

 ただねえ、私的にはまあ敵の弾はまず当たらないし、主人公はやられないという、安心感に包まれた王道の展開でなお、ワクワクで一気にラストまでみせてくれたカスダン監督の手腕は素晴らしいと感じたが、やはりヒリヒリと張り詰めるような、緊張感を煽るシーンをもう少し入れて欲しかったかなあ。

なんなら4人の内一人ぐらいは死んじゃう・・・、はだめかなあ、やっぱり(^^;)

さらにスタッフ全員が自画自賛していた、雄大な音楽に乗せて、4人が綺麗に並んで馬を走らせるシーンや、ジェイクが2人同時に倒すシーンはなんだかあざとく、盛り上がるというよりちょっと醒めてしまった。

 図らずも改めて泥臭い汗でギラギラしたマカロニ・ウェスタンの凄みを再認識させられた。

映像特典のメイキングについて

 Blu-rayの特典映像にケビン・コスナーのインタビュー(21分)とメイキング(37分)が収録されていた。

 ケビン・コスナーは本作を振り返り、カスダン監督に感謝しながらも、最初は賑やかな若者の役よりも、子供の頃から好きだったジョン・ウェインのような寡黙かな人物が演じたかったのでがっかりだったといい、
「台本を読むとジェイクは猿みたいだった」
なんて笑っていた。

そんな会話もかみ合わず、他の人とずれているジェイクの役を上手く演じられるか不安だったが、
”彼の相手は人間じゃなく地平線だと気づいた、地平線と張り合うデカいキャラクターなんだ”
と考えるようになり、演じることが出来たと語っていた。

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あとジェイクの一番の見せ場となった二人を同時に倒すシーンについて、自分の演技が間違っていたという。

監督が欲しかったのは”やったぜ”という笑顔だったが、コスナーはジェイクをずっと演じてきた自負から、人殺しの後にそんな顔はしたくないと反対し、あのシーンが採用されたが、観客が観たかったのは”やったぜ、ざまあみろ”で、監督が正しかったということを学んだ、なんて語っている。

私もこのシーンは観てて「あれっ?」て感じたのを憶えている。

それはなぜ得意げな顔をしないのかというんじゃなくて、どうせそんな顔をするんだろって思ってたら真面目な顔だったので、意外というより”さすが”って感心してしまったのだ。

コスナーは後悔しているみたいだったけど、私は人を殺した後にジェイクが笑わなくて良かった~って思ったので、あれで正解だったんじゃないかなあ。

まああのわざわざ同時に二人を撃つという、見せ場なんだけど殺しを楽しんでるみたいで、そもそもあのシーンは私はあんまり好きじゃないんだけど(爆)

 メイキングについては、カスダン監督が、当時時代遅れで不人気だった西部劇を、再び世間にその醍醐味を思い出させたかったと熱く語っているシーンとかが収録されていた。

出演者のインタビューシーンもたっぷり収録されており、とにかく極寒の中での撮影だったらしく、その様子を語るケビン・クラインやダニー・グローバーの、素の笑顔が見れたのが嬉しい(^^)

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