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映画『荒野の用心棒』レビュー ★★★★

出典元:https://www.amazon.co.jp/

あらすじ

 ニューメキシコの国境近くの小さな町サン・ミゲルに、喉の渇きを癒やすために立ち寄った、帽子を目深にかぶりポンチョをまとった男(クリント・イーストウッド)。

井戸の水をすする馬上の男の目に映ったのは、部屋に閉じ込められた母親に会いに来た幼い男の子を無理矢理引きずり出し、父親共々に銃で脅す無法者たちだった。

バーの主人から、この町には二人のボスが勢力争いを続けているので、命が惜しければ今すぐ町を出ろと言われる。
ここは金になると言い残し男はふらりとバーを出ると、棺桶屋に3つ用意しろといい、ボスの一人バクスターの屋敷に向かう。

そこにいた手下は、町に入ってすぐ銃で威嚇してきた男たちだったが、男は早撃ちで一瞬に4人を撃ち倒す。

作品データ

  • 製作年/製作国/上映時間:1964年/イタリア/100分
  • 監督:セルジオ・レオーネ 
  • 音楽:エンニオ・モリコーネ
  • キャスト:クリント・イーストウッド/ジャン・マリア・ヴォロンテ/マリアンネ・コッホ/ヨゼフ・エッガー 

レビュー

 本場アメリカの西部劇が衰退の兆しが見えた頃、セルジオ・レオーネ監督がイタリアでマカロニ・ウェスタンとして再びその輝きを蘇らせた『荒野の用心棒』を観る。

 二つの勢力が争う小さな町にふと立ち寄ったガンマンが、目にもとまらぬ早撃ちと頭脳により、町に平和を取り戻すという、シンプルなストーリー。

様々な欲望が渦巻く世界で、ただ金目当てで渡り歩いてるようにみせて、実はその胸の奥に隠した強い正義感に突き動かされ、命をもかける名も無きガンマン。
もう惚れてしまうしかない(^^)

 主演のクリント・イーストウッドの、作り込まれたガンマンのキャラクターがとにかく秀逸だ。
そのクールな出で立ちは、ただそこに立っているだけで観るものを魅了する輝きを放っている。

イタリアでの撮影では、イーストウッドはガンマンのシンボルとなる帽子やポンチョを、自ら持ち込んでいる。
さらにTVドラマ「ローハイド」で使っていた靴などと合わせて、それらはワンセットで代わりも無く、メイキングで管理が大変だったと語っている(^^)

 またセルジオ・レオーネ 監督の、極力セリフを廃し、ギラついた顔のどアップを多用する斬新な演出は、ヒリつくほどの緊張感を生み、早撃ちの爽快感と絶妙なバランスでみせる。

そして乾いた空間で響き渡る迫力ある銃声は、美しくも凄まじく、エンニオ・モリコーネの音楽とともに、いつまでも耳に残っている。

途中若干の中だるみを感じてしまうけど、ラストの砂煙の中から徐々に浮かび上がるイーストウッドの立ち姿と、ライフルの男との一騎打ちのシーンがとてつもなくかっこよく、今なお語り継がれるマカロニ・ウェスタンの象徴的作品となった。

 ご存じの通り黒澤明監督で三船敏郎主演の『用心棒』をリメイクした作品なんだけど、驚いたことに当時映画化権の交渉もしておらず、なんと無許可で製作された「盗作」だったとのこと。

公開後イタリアでの大ヒットをきっかけに、世界中に広がってきた評判で、日本はそれを知ることに。
当然著作権侵害で訴えられ、配給権や賠償金なのでレオーネはほとんど収入は無かったとか(^^;)

そりゃそうだ!(笑)

ただクリント・イーストウッドは、事前にもらった脚本を読んですぐに、以前観た「用心棒」と分かったと言ってたんだけど、まさか無許可とは思ってなかった・・・かな。

まあ結局本作のヒットを機に、レオーネとイーストウッドは再びタッグを組み、同じキャラクターを使って「夕陽のガンマン」に「続・夕陽のガンマン」と続けて大ヒットさせ、二人は名声を手に入れます。

特典映像のインタビュー集について

 最後に、製作50周年のBlu-rayを奮発して買ったんだけど、とにかく特典映像がケースジャケットの裏面に書いてある通り、圧巻の全4時間という、本編よりも長いという凄まじいボリュームなのだ。

ただ出演者やスタッフのインタビューが2時間ほど延々と続くので、私はあまりの長さに眠くなってしまい、いまだに半分ぐらいしか観てない(^^;)

そんな中で一番のお気に入りは、現在のイーストウッドのインタビューで、黒澤監督の「用心棒」の話をするんだけど、用心棒を日本語そのままに「ようじんぼう」と何度も発音するシーン(^^)

改めて当時、世界の映画に携わる人々に多大な影響を与えた黒澤明監督の、偉大な功績を実感しました。

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このレビューをアップした時点で、残念ながらPrime videoでは配信されていません。(2022/09/02)

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