あらすじ
1979年のアメリカ・オハイオ州。その夏、不慮の事故により母親を亡くしてしまった少年ジョーは、保安官の父とともに、4ヶ月たった今も深い悲しみを抱えていた。
ある夜、親友のチャールズら映画作りに夢中にな仲間達と、撮影をするために町から離れた駅にやってくる。
そこへ偶然貨物列車が走ってきた。
これはいいシーンが撮れると沸立つ少年達は、慌てて撮影を開始する。
すると突然、貨物列車の正面に現われた乗用車が、なんと猛スピードで先頭車両に激突してしまった。
衝撃で脱線した車両は、轟音とともに次々と少年達に襲い掛かってくす。
かろうじて難を逃れた少年達は、一面を炎に包まれ、変わり果てた車両の瓦礫の中に、呆然と立ちすくんでいた・・・。
作品データ
- 製作年/製作国/上映時間:2011年/アメリカ/111分
- 監督・脚本:J・J・エイブラムス
- 製作:スティーヴン・スピルバーグ/J・J・エイブラムス/ブライアン・バーク
- 音楽:マイケル・ジアッチーノ
- キャスト:ジョエル・コートニー/エル・ファニング/カイル・チャンドラー/ライリー・グリフィス
レビュー
製作スティーブン・スピルバーグに、監督がJ・J・エイブラムスという、夢のコラボが実現した注目の話題作『SUPER 8/スーパーエイト』を観る。
例により徹底的な秘密主義により、事前になかなか映像も公開されず、内容もほとんど謎に包まれていた。
ただキーワードとして、少年達が主人公で「スタンド・バイ・ミー」と「クローバーフィールド」が一緒になったような作品、なんて情報だけ耳に入ってきた。
この二つを一緒にねえ・・・、どうなるんだろうねえ・・・(^^;)
まず往年のスピルバーグ印よろしく子供達をメインに据え、おとなしくてまじめな少年を中心に、太っちょやメガネ、お調子者にさらにヒロインの女の子一人を組み合わせる。
ありがちな仲良しグループに、懐かしい小物をチラチラと画面に挿入し、在りし日の少年時代を思い起こさせるような、もうコテコテの設定に思わず苦笑い。
それでもやはり見ていくうちに、80年代とかこういう映画ってたくさんあったよなあ、とか、あの頃はなんかいい時代だったよなあ、なんて懐かしい気持ちになり、心地よいものがサラサラと流れ込んでくる。
なるほどねえ、これはまさしくスピルバーグ印だよ。
J・J・エイブラムス監督が会見で「人生にはセカンド・チャンスがある」と語っている。
これが本作のテーマとなっているように、セカンドチャンスに向けて再生の第一歩を踏み出すラストも、なんだかホロっとさせられるような、感動的な仕上がりになっている。
まあこのラストについては、どこか唐突で、いいようにごまかされてる感じはしないでもないけど(^^;)
でも、エンドロール中のおまけについては最高に面白かった。
エンドロールがこんなに楽しかったのは初めてだよ(^^)
ただねえ、少年達の「グーニーズ」みたいな話の中に、あるもの(エリア51がらみといえば・・・)が絡んでくるんだけど、そっちの方のエピソードがあまりにも血なまぐさく強烈で、この二つの話がまったくシンクロしないんだよねえ。
だいたいこんな大事件、最初から子供達で解決できるような事件じゃないんだもん、無理無理。
せめて少年達で協力して何とかできるレベルの事件にするか、もしくは最初っからジョーのお父さんを主人公にしてた方が、J・J・エイブラムスの超緊迫演出が発揮できたんじゃないかなあ。
なにか無理やり的なちぐはぐ感が残ってしまった。
結局良くも悪くも、見る前に思ってたイメージとまったく違う作品だったなあ。
なにより私にとって事前にインプットされた「スタンド・バイ・ミー」というキーワードが、この作品の評価を大きく作用してしまうことになってしまった。
もうこの私の大好きな作品をイメージしてしまった時点で、ハードルがメチャメチャ上がってしまったのだ。
この先入観いらなかったなあ、かえすがえす残念。
Amazonで『SUPER 8/スーパーエイト』を観る
・Prime video
・DVD/Blu-ray
コメント