あらすじ
2007年2月4日、“如月ミキ”の自殺からちょうど一年を迎える日、「みきちゃんを応援する掲示板」管理人家元(小栗旬)の呼び掛けにより、一周忌追悼会へ集まった5人の男たち。
家元、安男(塚地武雄)、スネーク(小出恵介)、オダ・ユージ(ユースケ・サンタマリア)そしていちご娘(香川照之)。
お互いの素性も知らない者同士、家元の秘蔵のコレクションや、昔話などで大いに盛り上がる。
しかし突然発したオダ・ユージの「如月ミキはなぜ自殺したんでしょう?」という言葉により、追悼会はいつしか事件の真相を究明する場へと変わっていく・・・。
作品データ
- 製作年/製作国/上映時間:2007年/日本/108分
- 監督:佐藤祐市
- 脚本:古沢良太
- 音楽:佐藤直紀
- キャスト:小栗旬/ユースケ・サンタマリア/小出恵介/香川照之
レビュー
自殺したアイドルの、追悼会に集まった5人のアイドルおたく達が繰り広げる密室劇を描いた『キサラギ 』を見る。
邦画の中でも、最もファンの多い作品の一つであるこの作品、私も大好きな作品でいままでもう何回も見ている。
とにかくよく出来た映画であり面白いのだ。
この映画のことを知らない人に伝えたい。ぜひ見てほしいって(^^)
最初から最後まで舞台はずっとビル屋上の一室で繰り広げられる密室劇。
本作はそんなワンシチュエーションドラマの傑作です。
この限られた空間の中で、登場人物も追悼会に集まる5人だけという、見た目もほとんど変わり映えがしないという設定でなお、最後まで全く飽きさせない。
初対面の気まずさから、細かくちりばめられた笑いの中で、ストーリーはだんだんミステリー風に変貌し、怒涛の展開を見せた後最後はあったか~い気持ちにさせてくれる。
やはり何をおいてもこの脚本が素晴らしい。
さらに巧みに張り巡らされた伏線が、鮮やかに回収される心地よさといったら。
とにかく見てる間ずっと楽しくて気分がいいのだ。
なにより本人たちにしか分からないものに熱中する男たちの、くだらなさと可愛さに、大いに共感するものがあるんだなあ。
私も含め、誰もが大抵くだらないものに熱中しているものだし、ネットとかでそういう想いを共感できる仲間を意識している。
そんなシチュエーションもこの映画が、みんなに愛されてるところなんじゃないかなあ。
そして、個性的なこの登場人物たちを演じた役者陣も絶妙だったなあ。
この5人が揃ったから完成したと思えるぐらいの、ハマリ具合もこれまた見事だった。
特に小出恵介演じるスネークの、絶妙のタイミングで入れるつっこみと調子のよさは、ことごとくツボだった。
あと、小栗旬ってあまり好きじゃなかったけど、この作品の彼はよかったなあ。
こんな役もできちゃうんだねえ。
何度見てもその面白さが全く変わらない、大好きな作品です。
ただ私の周りには、どういう訳かこの作品を見たという人がいないんだなあ。
そこで改めてこの映画のことを知らない人に伝えたい。
ぜひ見てほしいって(^^)
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このレビューをアップした時点で、残念ながらPrime videoでは配信されていません(2022/08/07)
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