あらすじ
ある日、謎の飛行物体が地球に向かっていた。
猛スピードで移動する飛行体はすぐにニュージャージー州、マグワイア空軍基地のレーダーに補足され、戦闘機がスクランブル発進する。
戦闘機のパイロットは警告を無視して飛び続ける飛行体に向かってミサイルを発射し、飛行体は大爆発を起こすがすぐに消えてしまい見失ってしまう。
その後煙を上げ海に墜落する物体があった。
しばらくすると海面に二つのとんがった物体が浮かび上がる。
土砂降りの中、モーテルに仮装のような黒い衣装にマントをまとったとんがり頭の男と女がやってくる。
フロントの男は異様な出で立ちの二人に驚くが、外の自動販売機から抜き出していたお金を差し出すと、なんとか泊まれることに。
部屋に入った宇宙人のベルダー(ダン・エイクロイド)とプライマート(ジェーン・カーティン)は、石けんを食べたり聖書を見て笑っていたが、なんとか通信機を組み立て遠く離れたミシュラク星に連絡し、救助が来るまでこの地球で待つしか無いと話し合う。
そしてそれまでは住居を探し、地球人となって暮らそうと二人は決意する。
その後ベルダーは手先の器用さを買われ、機械の修理屋で働くことになる。
見た目やしゃべり方も変わっていたが、真面目なうえに超スピードで修理をこなすベルダーは、雇い主から絶大な信頼を得ていた。
ベルダーはそんな修理の中、こっそり通信機の部品を持ち出しては組み込み、ついに通信機が作動しミシュラク星に連絡することに。
既に地球は征服したかと尋ねる上司のマーラックに、宇宙船は事故に遭い水に沈んだため救助に来て欲しいとベルダーは現状を訴えるが、”7ザール”先だと告げられベルダーとプライマートは大きなショックを受ける。
作品データ
レビュー
数多くのコメディアンを輩出したアメリカの人気バラエティー番組「サタデー・ナイト・ライブ」で、ダン・エイクロイドとジェーン・カーティンの二人が実際に演じていたコーナーでもある、異星人夫妻「コーンヘッズ」を、スティーブ・バロン監督が映画化。
地球侵略にやってきたエイリアンの夫婦が、宇宙船を撃墜されたため仕方なく母星からの救助艇が来るまでの間、地球人として暮らすことになる。
時は流れ娘も生まれ、人間社会にもなじみ幸せな家庭を築いていたが、偽造の身分証を手に入れたために移民帰化局に目を付けられてしまう・・・。
チョコチョコと歩き早口で片言の英語を交わし、可笑しな声で笑ったりと、人気TV番組の「サタデー・ナイト・ライブ」で作り込まれただろう(観たことはないが)可笑しな宇宙人というキャラクターの完成度で、ストーリーに関係なくずっとクスクスと笑っていた。
最初は違和感しかないとんがりヘッドも、地球人として仕事をしたり近所づきあいしたりするうちにいつしかしっくりと馴染み、気がつけばアットホーム感に包まれた幸せな家庭に、このとんがりヘッドさえも可愛くなっている(^^)
そしてやはり地球人として暮らしていくことで、どこの家庭にもある思春期を迎えた娘コニーとの関係や、ご近所さんとの下世話な会話など、どんどん人間臭くなっていく様子を身近に感じ、主人公たちがエイリアンだということを忘れ、何かホームコメディを観ているようなほっこりした気分に。
あとちょっと無理があるでしょうと思われた、この人間離れした宇宙人家族と、普通に接している周りの人間たちの反応も、移民大国といわれるアメリカの、不法移民の問題が根底にあるとは思うが、その柔軟な対応はごくごく普通の日常的なものなのでしょう(無理矢理)
キャスティングについては、本作が「サタデー・ナイト・ライブ」のワンコーナーの映画化ということで、ダン・エイクロイドとジェーン・カーティンの他にも、日本ではあまり馴染みがないが、移民局の捜査官シードリング役のマイケル・マッキーンや、コニーの恋人役クリス・ファーレイをはじめ、タクシーの乗客にまで人気のコメディアンが多数出演してる(らしい・・・^^;)。
さらに後から知ったんだけど、あのアダム・サンドラーまで出演しているらしいが、どこで出演してたのかちょっと思い出せない(^^;)
そんな中でもやはり一番の注目は、地球生まれの宇宙人コニーを演じたミシェル・バークの可憐さ。
本作が映画初デビューとなったが、その後は「バッド・チューニング」「メジャーリーグ2」に出演するも・・・。
やはりデビュー作がインパクトありすぎたのかも(^^;)
このジャケットのバカバカしいインパクトある写真から引いてしまった方も、最後に地球への愛をみせてくれるこのエイリアン・ファミリーの、爆笑とまではいかないがほっこりした笑いを、じっくり味わって欲しいなあ(^^)
なおDVDに収録されている特典映像は、残念ながら劇場用予告編だけでした、ガクッ。
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