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映画『ギャラクシー・クエスト』レビュー ★★★★

出典元:https://www.amazon.co.jp/

あらすじ

 往年の人気TVシリーズ「ギャラクシー・クエスト」は、20年経った今もなお熱狂的なファンに愛され続け、この日も宇宙船プロテクター号クルーの俳優たちを迎え、ファン集会が催されていた。

 楽屋では俳優たちがまだ来てないタガート艦長役のジェイソン・ネズミス(ティム・アレン)が、自分たち抜きで他にも出演していると文句をいい、コスプレしている自分を鏡で見て、名優なのに今はこのざまだとドクター・ラザラス役のアレクサンダー・デーン(アラン・リックマン)はうんざりしていた。

そこへ遅れてきたジェイソンがやっと現れ、悪びれる様子もない姿にみんなは不満をぶつけるが、客席の拍手に乗り全員で渋々舞台に上がっていく。
最後に舞台に上がったジェイソンは、声高らかに「ネバー・ギブアップ」と叫び、会場の歓声を一身に浴びた。

 場所をサイン会場へ移し、集まったファンにサインを続ける俳優たち。
そんな中ジェイソンの前に不思議な4人組がやってきて、自分たちはクラトゥ星雲のサーミアン星人だと名乗り、ぜひ力を貸して欲しいと言う。

明日のイベントだと勘違いしたジェイソンは、スケジュールは事務所に聞いて、迎えはリムジンにしてくれといい残し、その場から立ち去る。

満員のトイレに入ったジェイソンは一番奥の個室に入るが、外から「やつはスター気取りだ」「仲間もみんな嫌っている」と自身の悪口を笑いながら話す声を聞いてしまい呆然とする。

 翌朝、昨夜自宅に戻りひとりやけ酒を飲んで酔い潰れ、床に転がって眠っていたジェイソンのもとに、再びあの4人組が現れる。

まだ寝ぼけているジェイソンに、自分たちサーミアン星人はファトクリ星のサリスに襲われ、和平交渉も決裂した今、最後の頼みの綱は艦長のあなただけだといい、ぜひ一緒に来て欲しいとお願いされる。

二日酔いで眠ってしまったジェイソンを乗せたリムジンは走り出し、街角の狭い路地の中に入り停車すると、リムジンはそのまま空中に浮かび上がり消えた・・・。

作品データ

  • 製作年/製作国/上映時間:1999年/アメリカ/102分
  • 監督:ディーン・パリソット
  • 脚本:デビッド・ハワード/ロバート・ゴードン
  • 原案:デビッド・ハワード
  • 音楽:デヴィッド・ニューマン
  • キャスト:ティム・アレン/シガニー・ウィーバー/アラン・リックマン/トニー・シャルーブ/サム・ロックウェル

レビュー

 ”合言葉は「ネバー・ギブアップ!! ネバー・サレンダー!!」”

 知る人ぞ知るSFコメディの傑作『ギャラクシー・クエスト』を観る。

 往年の人気TVシリーズ「ギャラクシー・クエスト」のファン集会の舞台に上がる、タガート艦長役のジェイソンをはじめとするクルーの俳優たち。
そんな中ジェイソンの前に、自らサーミアン星人と名乗る不思議な4人組がやってきて、自分たちと一緒に来て欲しいと言われる。

 翌朝ジェイソンの自宅に再び現れた4人組は、仕事と勘違いするジェイソンを連れ、共に宇宙船へと転送される。
なんとこの4人組は宇宙で偶然受信したTV番組「ギャラクシー・クエスト」を、歴史ドキュメンタリーと勘違いして、敵対するサリスの攻撃に助けを求めてやってきたエイリアンだった。

さらに勘違いされた他のクルーの俳優たちも、TVとそっくりに造られた本物の宇宙船に乗り込み、サリスに立ち向かうことに・・・。

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 セット感丸出しの宇宙船のブリッジで繰り広げられる人間ドラマと、マッタリとしたテンポと地味なアクションも含め、本作はまさしく今なおトレッキーと呼ばれる熱烈的ファンに愛され続けている、TVシリーズ「スタートレック」へのオマージュ作品なのだ。

まるで宇宙空間にいるのが嘘のような、微妙な雰囲気まで感じさせる本家にも負けないクオリティに感心する(^^)

 オープニングからエンタープライズ号船長のカーク役のウィリアム・シャトナーと、スポック役のレナード・ニモイを激しく連想させる本作のキャラクターが、20年前のドラマで今だにサインやイベントなどで稼いでると悪口を言われたり、コスプレは嫌だとごねたり、ブラックなネタで笑わせてくる(^^;)

敵からの攻撃で、ブリッジのクルーたちが衝撃で右に左にと揺さぶられるシーンも最高!

それぞれのクルーたちに、テクニカルな操作や知識があまり要求されないところとか、宇宙船がドックから壁をこすりながら発進するシーンなど、前半はいわゆるオマージュというよりほぼパロディとして作られている。

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そして本家スタトレと紙一重のこの面白さは、スタトレを観てきたからこそ分るツボのシーンも含め、その笑いは好きなほど倍増する仕掛けとなっているからたまらない(^^)

 ただ物語が進んでいくうち、とにかく自分たちはただの俳優で何も出来ないとグズっていたクルーたちが、戦いに敗れ窮地に追い込まれた時、勘違いだけど助けを求めてきたサーミアン星人のために、自分たちが演じてきたキャラクターが乗り移ったように覚醒する姿を見せていく。

もうここから俄然面白くなっていく(^^)
”「ネバー・ギブアップ!! ネバー・サレンダー!!」”

そして艦長のリーダーシップのもと、力を合わせて様々な困難を乗り越えていくクルーたちの活躍は、本家「スタートレック」に負けない熱いスペースオペラへと昇華する。

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 出演者については、主役のジェイソンを演じるティム・アレンは、どっかで見たような見ないような俳優さんなんだけど、本家カーク船長のウィリアム・シャトナーと見間違うほど、表情や仕草まで完璧に演じる。

そして一番最初に思った、なんでシガニー・ウィーバーが出てるの(笑)
おまけに強い男勝りの役が多い彼女が、胸元も露わに意外に女性らしい可愛らしさを見せてくれるなんて。

さらに本作で一番おいしかったであろう、トカゲ・ヘッドのドクター・ラザラス役のアラン・リックマンがいい。
ミスター・スポックよりハリー・ポッターのスネイプとだぶり、そのギャップがさらに爆笑を誘う。
後半で大暴れするシーンは必見(^^)

 いまひとつだった本家スタトレの劇場版より断然面白く、何度でも観れる超おすすめのSFコメディ作品なのだ。

そして見終わった今、79年の劇場版第一作目の「スター・トレック」を猛烈に観たくなっている(^^)

 ただ一つ、DVDやBlu-rayのジャケット写真がB級感丸出しでほんと面白くなさそうなので、観るのを躊躇している人がいるんじゃないかというのが残念。
次はもっといい写真を使ってね、メーカーさん。

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4年間続いた、NSEAプロテクター号の勇気ある乗組員、タガード艦長(ティム・アレン)、グエン/マディソン中尉(シガニー・ウィーバー)、そしてアレックス/ドクター・ラザラス(アラン・リックマン)の宇宙で...

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