あらすじ
2045年、経済は破綻し堕落してしまった人類は、暗い現実から逃れるため仮想世界“オアシス”に夢中になっていた。
コロンバスのスラム街で暮らす17歳の青年ウェイドも、そのオアシスで毎日をおくっていた。
そんな空間に創設者ハリデーは、息を引き取る前にすべてのプレイヤーにひとつのメッセージを送った。
「オアシスのどこかにイースター・エッグを隠した。
それを最初に見つけた者は56兆円と、オアシスを運営する権利を得る」
作品データ
- 製作年/製作国/上映時間:2018年/アメリカ/140分
- 監督:スティーヴン・スピルバーグ
- 脚本:アーネスト・クライン/ザック・ペン
- 原作:アーネスト・クライン
- キャスト:タイ・シェリダン/オリヴィア・クック/ベン・メンデルソーン/T・J・ミラー
レビュー
久しぶりのスティーブン・スピルバーグ監督の作品ということで、『レディ・プレイヤー1』をこれまた久しぶりの劇場で観た。
CMでなんかガンダムみたいなのが出てるなあ程度で、予備知識全くなしで観に行ったんだけど、これはやっちゃいましたねえ^^;
いきなりオープニングでヴァン・ヘイレンの「ジャンプ」が流れ、思わずおおっとにやける。
その後もやたら80年代のポップスや、その時代の映画のシーンにキャラクターとかが出てきて、なにやら楽しくなる。
目を凝らすと主人公の部屋のあちこちに、その頃のポスターやらグッズがそっと映ってるという、マニア心をもくすぐる。
なかでもキューブリックの「シャイニング」の仮想世界に入った時の・・・。(おもっきしネタバレしてたので削除^^;)
ゲームとかCGとか若者向けみたいだけど、こっちの世代の連中もちゃっかり狙ってるな、スピルバーグ^^
おまけに嬉しいのが、ガンダムをはじめ日本発のものが随所にちりばめれれているのだ。
「AKIRA」の金田のバイクって(笑)
始まってすぐに、オアシスの中で繰り広げられるフルCGのレースシーンになるんだけど、なんだかどこかで見たような既視感を憶える。
そうだ、こんな感じのフルCGっていったらあの「ファイナルファンタジー7」やら「バイオ・ハザード」とかで、何度も観たよなあ。
それで見慣れてたのか、すごい迫力なんだけどなんだか目新しさは感じない。
この辺は見慣れているかどうかで、印象は変わってくるんだろうけど、物語はこのオアシスのCGのシーンと、現実の世界を組み合わせて繰り広げられる。
ただ、目的がゲームで宝探しという漫画チックなうえに、現実の世界もただゲームに夢中になっている子どもらを見せられているという感じで、なんだか80年代テイストであがったテンションも、ストーリーが進めば進むほど、下がっていってしまった。
後半は仮想世界を牛耳ろうとする巨大企業との闘いとか、どれも幼稚すぎて大人が観る作品じゃあない、ほんとにスピルバーグかって気分が止まらなかった。
ってか、CGのシーンばっかりで、スピルバーグどこを演出したのかなあ。
映画を観るという行為は、オアシスで夢中になるゲーマーと、その仮想世界にのめりこむという点で、ある意味同じような感覚にあると思う。
ただこの作品は、人が見てる夢をさらに夢に見ているという、どこかしらけたポジションに取り残されたような気分にさせられたのは私だけだろうか。
そんな気分にさせられずに、どっぷりその世界にのめり込むことが出来るかどうかが、面白さの分かれ目かな。
なんだか上手く説明できないけど。
さすがスピルバーグ、最高!なんてレビューがたくさんあったんだけど、私はちょっと無理だったかなあ。
観終った後の、なんにも残らない感じは久しぶりだった。
私的には、「さあ、こんなにてんこ盛りにしてやったぞ、おもしろいだろ」って、なにかのテーマパークでやるアトラクションでも観てるような感じ。
かえって「スピルバーグよ、映画ファンをなめるなよ」って感じが、沸々と湧き上がってきた、はははっ。
実際に今この現実でも、ゴーグルを装着してVRの世界を楽しめるよになっていて、将来これと近い未来を連想させられる。
なんだか気色悪い世界になってしまうんじゃないかって不安も、主人公のラストのセリフで、少し救われたかな。
ゲームはほどほどにね。(自分にも言い聞かせてる)
Amazonで『レディ・プレイヤー1』を観る
・Prime video
・DVD/Blu-ray
コメント