あらすじ
ヨーロッパのとある小国の山奥に隠された、秘密組織ヒドラの基地に奇襲をかけるため、アベンジャーズは再び集結していた。
激しい戦闘ののち、基地の中にある研究室で、“ロキの杖”を使い何かの実験を行っていた痕跡を見つけたスタークは、“ロキの杖”を持ち帰り解析を続ける。
そしてついにある秘密にたどり着く。
それは人智を超えた人工知能だった。
あの研究室で不意に現れたウィッチに、宇宙からの敵にアベンジャーズが全滅する悪夢を見せられていたスタークは、その人工知能を使った「ウルトロン計画」を、仲間に内緒で進めるが・・・。
作品データ
- 製作年/製作国/上映時間:2015年/アメリカ/141分
- 監督・脚本:ジョス・ウェドン
- 原作:スタン・リー/ジャック・カービー
- 音楽:ダニー・エルフマン/ブライアン・タイラー
- キャスト:ロバート・ダウニー・Jr/クリス・ヘムズワース/マーク・ラファロ/クリス・エヴァンス/スカーレット・ヨハンソン
レビュー
アイアンマン、マイティー・ソー、キャプテン・アメリカとマーベルのコミックヒーローが集結し、世界興収歴代3位の大ヒットを記録した「アベンジャーズ」の続編、『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』を久しぶりの劇場で観る。
今年は大作の続編の公開が目白押しで、本作も期待度MAXの作品だった。
上映開始前の予告編でも「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」や「ターミネーター:新起動/ジェネシス」などが流され、さらに全く知らなかった「バットマンVSスーパーマン」まで加わり、始まる前から気分が盛り上がっていく。
オープニングからまさかのアベンジャーズ全員集合のバトルシーンに、一瞬でしびれてしまった。
大抵こういう続編の場合、いいところで一人ずつ登場してくるっていうのが、お約束なんだけど、この出し惜しみない、早々のフルパワーという潔さが素敵じゃないか。
そして続いてまさかの祝勝会で、仲間同士和気あいあいの、特典映像のメイキング的なシーン。
ヒーローらしからぬ意外な素顔が垣間見えて、なんか得した気分に。
他にも今回は戦ってるシーン以外に、それぞれのキャラクターを深く知ることが出来るバックボーンを覗かせてくれたり、あるカップルの恋愛まで、戦う相手がロボットだったからか、神がごときヒーローたちの等身大の人間臭さが、なんとも心地いい。
ただそんなどうでもいいシーンが長すぎるだとか、そもそも内容が分かりにくいとか、ウルトロン弱すぎだとか、さらにヒーロー達の闘いがあまりにも無能すぎるなどと、結構辛辣なレビューを多かったんだよね。
観終った後、前作よりも絶対面白かったと感じてた私は、あまりの評判の悪さにちょっと戸惑ってしまった。
やっぱりこれだけのキャラクターを揃えといて、期待していた大迫力のバトルシーンを見せてくれると思っていたのに、そんないまさらあまり関係ないシーンなんか見せられてもちょっとねえ、なんて思ってる人もいるんだろうなあ。
でも私はそんなシーンも違った見方をしてしまった。
無敵のヒーロー達も血の通った人間であり(神も若干混じっているが・・・)、愚かなところ、弱いところを見せられることで、身近に感じられるとは言わないが、なんだかちょっぴり親しみが持て、微笑ましい気分になった。
だいたいキャプテン・アメリカとスタークが、仲よく薪割するなんていうほのぼのシーンなんて、可愛らしくてただそれだけで嬉しくなってしまう。
そんな意外な人間臭さを見せられて、それぞれのキャラクターに感情移入してしまった私は、後半のラピュタを落下させる起動装置を、ぐるりと円になって守り戦うシーンでまさかの涙を流してしまう。
絶体絶命の中でも、それぞれが抱く信念にかけて必死に戦う彼らの姿があまりにもいじらしく、そしてカッコよかったのだ。
どうしてあなたたちはそこまでして戦ってくれるのか。
あの敵味方入り乱れるスルーモーションのシーンは圧巻だった。
アベンジャーズの新しい仲間も加わり、あの前作で全然役に立たなかった空飛ぶ要塞ヘリキャリアも活躍するし、もちろん圧巻のバトルシーンもどれも素晴らしく、見せ場のてんこ盛りだった。
ただ私も一点だけ不満がある。
なぜかキャプテン・アメリカにだけ感じる、押しつけがましいリーダーシップと正義感が、どうにも鼻についてしまった。
悪いやつじゃないんだけどねえ(^^;)
このレビューを書くために、あとでいろいろネットを調べていたら面白いエピソードを見つけた。
なんと原作ではスカーレット・ウィッチとクイックシルバー姉弟の、実の父親はマグニートだって。
そしてこのウィッチは、原作ではむちゃくちゃ強いキャラクターみたい。
アベンジャーズにX-MENに登場するキャラクターも加わるようになり、ますます複雑に、そしてまだまだ面白くなりそうだよ。
あと高かったパンフレットに、原作ではヴィジョンとウィッチは結婚していたこともあるとか。
いやいや、原作のアメコミヒーロー達はいろんな枠を超えてつながってて、奥が深いねえ。
一目でわかる、アメコミヒーロー相関図とかないものか。
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