あらすじ
J.C.ワイアット(ダイアン・キートン)はイェール大学をトップで卒業し、ハーバード大学で経営修士号を取得、今現在ニューヨークのコンサル会社で重役目前のスーパーキャリアウーマンとして活躍していた。
ある日彼女のもとに思わぬ電話が入ってくる。
遠い親戚の不幸により、自身に遺産が相続されることに。
電話の不調で遺産が何なのか分からないまま、ワイアットはとりあえず待ち合わせの場所へ向かう。
ただそこに待っていた遺産はお金ではなく、なんと13ヶ月の赤ちゃんだった。
突然シングル・マザーになってしまったワイアットに、初めての育児と仕事は両立できるわけもなく、やがて会社での重要なポストもはずされていく・・・。
作品データ
- 製作年/製作国/上映時間:1987年/アメリカ/111分
- 監督:チャールズ・シャイア
- 脚本:ナンシー・マイヤーズ/チャールズ・シャイア
- 音楽:ビル・コンティ
- キャスト:ダイアン・キートン/ハロルド・ライミス/サム・シェパード/ジェームズ・スペイダー
レビュー
オスカー女優ダイアン・キートンが、改めてコメディエンヌとしての輝きを見せてくれたチャールズ・シャイアー監督作『赤ちゃんはトップレディがお好き』を観る。
キャリアウーマンと赤ちゃんが巻き起こす騒動はどこまでも微笑ましく、ウディ・アレン作品では見られなかったダイアン・キートンの、肩の力が抜けリラックスしたように楽しげに演じる姿がなんとも魅力的だ。
颯爽としたやり手のキャリアウーマンを、ダイアン・キートンが当時評判にもなったニューヨーカーブランドの着こなしも、髪を振り乱してのドタバタぶりも、見事にワイアットと同化する(^^)
他の女優と一線を隔すその知性溢れる雰囲気と、センスを感じさせるファッションで見事にキャリアウーマンになりきるダイアン・キートンが、とにかくイカしている。
かなり出来すぎのベタなサクセス・ストーリーだが、仕事と育児の両立に必至に頑張る姿を観ているだけで、それを観ている自分にも沸々と元気が沸いてくるのを感じる。
仕事中心だった生活から、育児に恋にと自分らしい生き方を発見しながら明るい笑顔を取り戻していくワイアットが眩しい。
見終わったとはワイアットの幸せ感を共有し、心がポカポカと暖まる素敵なハートフル作品です。
そして自らを省みて、サクセスをつかみそこなわないように、やはり日頃から勉強は続けていないといかんなと痛感する(^^;)
この書き込みが済んだらちょっと本でも読むか(笑)
あと、ずいぶん前に観たときは気づかなかったが、獣医のジェフを演じるサム・シェパードのぎこちないキスは、改めて観るとなんだかへんに生々しかったりして、見てるこっちほうが恥ずかしくなってしまった(笑)
それからジェームズ・スペイダーの嫌らしいヤッピー振りは、その後の彼のイメージを決定してしまうほどの強烈なものだった(爆)
というか決定してしまったけど・・・。
そして本作でダイアン・キートンの強烈なセリフがあるんだけど、なんということか16年を経て、彼女は『恋愛適齢期』で同じセリフを叫ぶことになる。
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