あらすじ
エッジ・シティの銀行員スタンリー・イプキスは、人がよすぎて損してばかり。
同僚の女性には、苦労して手に入れたコンサートのチケットをいいようにプレゼントさせられ、車の修理屋ではオイル交換だけのはずが、関係ない部品を勝手に交換され、代車としてオンボロ車を渡される始末。
そんなある日銀行に、謎の美女ティナが現れ、なぜかスタンリーを指名する。
情けないほどに舞い上がるスタンリーは、ティナの美しさに一目惚れ。
その日友人に誘われてクラブへ行くが、手違いからたたき出されたあと、偶然ティナに再会。
再会の喜びも束の間、あまりの醜態からその場からおんぼろ車で走り去る。
失意の中、橋の上でとうとう動かなくなオンボロ車から飛び出したスタンリーは、偶然川に浮かんだ人影を発見し、あわてて川に飛び込むが、ただのゴミの塊。
しかしそこで緑色の木製マスクを拾い、そのまま家へ持ち返ると、衝動的にそのマスクをかぶってしまう・・・。
作品データ
- 製作年/製作国/上映時間:1994年/アメリカ/101分
- 監督:チャールズ・ラッセル
- 脚本:マイク・ワード
- 原作:マイケル・ファーロン/マーク・ヴェルハイデン
- 音楽:ランディ・エデルマン
- キャスト:ジム・キャリー/キャメロン・ディアス/ピーター・リーガート/ピーター・グリーン
レビュー
ジム・キャリーがハリウッド・スターへと踏み出した、記念すべき大出世作品『マスク』を観る。
大好きな作品で、Blu-ray化されるのをずっと待ってるんだけど、ほんとぜんぜん発売されなかった。
なので仕方なくDVDの初回限定生産版を購入。
TVで何度も放映されてる作品だけど、もう一度観たいと思った作品は、無性にBlu-rayやDVDが買いたくなっちゃいます。
で、買って手元に置くことができたあとは、満足して観ることも無く棚に綺麗に並べています(爆)
原作はダークホース・コミックで、主人公は「エルム街の悪夢」のフレディのような主人公ということから、当初はホラー映画として予定されてたけど、途中からコメディへと変更されました。
ちょっと驚きですね。
主演ジム・キャリーの、まだ垢抜けないオーバーアクションに多少引いてしまうが、マスクに変身してからのこのやり過ぎが抜群にマッチする。
ジム・キャリーは脚本を読んで「自分がモデル?」と言ったそうです。
アドリブなどほぼ自由に演技をしたという、この底抜けに明るい芸達者ぶりは誰もが知ることとなり、本作で彼をスターへと駆け上がらせます。
でもやっぱり注目は、この作品がデビューとなった当時19歳のキャメロン・ディアスです。
銀行を訪れる最初のシーンの艶やかさから、クラブのステージで歌い踊る美しい躍動感。
初々しい彼女の姿を見れるっていうだけでも、貴重な映画です。
やっぱりスターになるコは違うね! なんて思っちゃいます。
(正直初めて観たときは、ずいぶん色っぽいおねえちゃんが出てきたな~、なんてちょっとだけ気になる程度でしたけど・・・)
低予算の中、ほぼ無名に近いジムキャリーと、演技はまったくの素人だったキャメロン・ディアスの才能を見いだし、二人を大抜擢した監督や製作者によって、奇跡のようにできあがったすばらしいコメディ作品です。
それから改めて見て発見したことがあります。
それはキャメロン・ディアスが歌うシーンですが、これは吹き替えです(キッパリ!)
なぜそんなことが分かるのか。
まず『ベスト・フレンズ・ウェディング』でのカラオケシーンで、見事な音痴っぷりを披露しています。
最初これはストーリー上、演技でわざとヘタに歌ってると思ってた。
続いて『普通じゃない』で、同じようにユアン・マクレガーと歌って踊るシーンがあるんですが、そこでも見事なはずしっぷり。
私は確信しました。
残念ながら彼女はほんとに音痴でしょう(^^;)
まっ、そこも彼女の魅力ですよね。
劇中で登場する博士が言う
“人間は誰でも自我や欲望を抑えて、社会に通用するマスクをつけている”
人それぞれが奥底に封じた二面性という名の欲望が解放されるようなことがあれば・・・、
やっぱりホラー映画になってしまうだろうなあ(^^;)
ちょっと怖いテーマが隠されています。
10年後に続編の「マスク2」が公開されたけど、なんとあのラジー賞の最低続編賞を受賞しています。
続編なのになぜかキャストが一新されていて、やっぱりこの二人が出演してないっていうのは致命的でした、残念。
多分想像ですが、再出演のギャラがエライことになったんでしょうね(笑)
特典映像の未公開シーンとドキュメンターについて
DVDの映像特典として、未公開シーンとドキュメンタリーが収録されています。
たぶんオープニングで使う予定だったろう、バイキングたちが箱にマスクを封印して埋める未公開シーンは、まあなくてよかったかな(笑)
ドキュメンタリーでは、キャメロン・ディアスがスクリーン・テストであどけなく笑うシーンなどがあり、彼女をキャスティングするのに苦労した裏話とともに、とっても貴重な映像が収録されてました。
こういうお宝映像が見られるときがあるので、やっぱりDVDとか買ってしまうんですよねえ。
Amazonで『マスク』を観る
・Prime video
・DVD/Blu-ray
コメント