映画『ホット・ファズ -俺たちスーパーポリスメン!-』レビュー ★★★☆

出典元:https://www.amazon.co.jp/

あらすじ

 生まれも育ちもロンドンのニコラス・エンジェル(サイモン・ペッグ)は、大学を首席で卒業し、警察訓練学校に入学するとその才能を発揮し、卒業試験でもトップの成績を修め、N0.1の期待を背負い首都警察に入る。

その後もますますその優れた才能を極めるニコラスは、署内で検挙率NO.1を誇るスーパー警察官となる。

そんなある日、ニコラスは巡査部長に呼び出され、検挙率400%の手腕を評価され、巡査部長への昇進を告げられる。

ただ勤務地はロンドンではなく、なぜかサンドフォードという田舎の町だった。

あくまでもロンドンでの勤務を希望するニコラスは、警部補そして警部と話し合いをするが、警部から開口一番「君は目障りなんだよ」と言われる。

そのあまりにも優秀すぎるニコラスのせいで、自分たちが無能にみられ、このままではクビが危ないといわれ、さらに仲間たちからもロンドンから離れることを祝福される。

 何度も列車を乗り継ぎ、夜遅くにサンドフォードのホテルに到着したニコラスは、古びた客室で一息つくと、すぐに町の様子を確認しに外出する。

パブに入りグランベリー・ジュースを注文し新聞を読んでいると、店内で明らかに未成年者と思われる若者が何人も飲酒していることに気づき、店主に厳しく注意すると全員を店から出て行かせた。

ほぼ誰もいなくなった店内で、ゆっくりとグランベリー・ジュースを味わったフランクは、店を出ると、泥酔した男が車に乗り込もうとしているのを見て注意する。

しかしその男は構わずエンジンをかけ、バックしてきたその車にフランクは危うくひかれるそうになる。
フランクは車からその男を引きずり出すと、署に連行する。

途中夜遅くまで町をうろついてる若者も引き連れ署にやってきたニコラスは、受付の男に明日から勤務だというとすぐに取り調べを行い、ホテルへと戻った。

 翌朝、フランクは町をランニングしていると、既に新しい警官が来ているとこを知ってか、住人たちが通りすがりに声を掛けてくる。

その中にスーパーを経営しているというスキナー(ティモシー・ダルトン)という男が現れ、たまには寄ってくれといい走り去っていった。

署にやってきたニコラスは、すぐに受付の男に警部補に会いたいというと、まだ来てないと言われ、それじゃあ昨日連れてきた泥酔した男はどうしたかと聞くと、知らないと言われる。

誰もいない監房をみて驚くニコラスの横から、昨日の男が現れ、ニコラスはその男が警官の服装をしているのにさらに驚く。

その後ろから現れたバターマン警部補から息子のダニー(ニック・フロスト)だと紹介され、昨夜大勢の若者を逮捕したことについて、ここはロンドンではないので公共の利益のため目をつぶって欲しいと言われる。

そして警部補はニコラスを連れ署内を案内するが、勤務中にもかかわらずケーキを食べたり喫煙したりと、緊張感の全くない警官たちを見て愕然とする。

さらにダニーと相棒を組まされることになったニコラスだったが、やがてこの平和な町で残虐な事件が連続して発生する・・・。

作品データ

  • 製作年/製作国/上映時間:2007年/イギリス・フランス・アメリカ/121分
  • 監督:エドガー・ライト
  • 脚本:エドガー・ライト/サイモン・ペッグ
  • 音楽:デヴィッド・アーノルド
  • キャスト:サイモン・ペッグ/ニック・フロスト/ジム・ブロードベント/ティモシー・ダルトン/パディ・コンシダイン

レビュー

 ゾンビ映画「ショーン・オブ・ザ・デッド」のエドガー・ライト監督と、サイモン・ペッグが再びタッグを組んで大ヒットを記録したアクション・コメディの傑作『ホット・ファズ -俺たちスーパーポリスメン!-』をBlu-rayにて鑑賞。

 ロンドンの首都警察署で検挙率400%sと抜群の成績を誇るニコラス・エンジェル巡査は、優秀が故に図らずも栄誉を独り占めしたことから、警部や巡査部長から妬みを受け、巡査部長に昇進するが田舎町サンドフォードへの移動を命ぜられる。

サンドフォードは一見平和でのどかな町だと思われたが、ある日男女の首が切断された悲惨な死亡事故が発生する。

これは事故だと捜査を行わない警察だったが、その後も不審な死亡事故が連続して発生し、ニコラスは独自に捜査を始めると、徐々にこの町に潜む不気味な闇の存在が明らかになっていく・・・。

 理不尽に移動させられた田舎町にある警察署は、署長をはじめすべての警察官が緊張感がなく、何が起こってもまったく事件だと思わないお気楽な連中ばかり。

そんな中に、突然放り込まれたエリート警察官ニコラスの、唖然とする戸惑いぶりがまあ面白い(^^)

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 そしてまずはおバカなポリス・ムビーだと思わせといて、突然何者かによる残虐な連続殺人事件が発生することで、コメディから一転クライムサスペンスに変わる展開となり、俄然目が離せなくなる。

「ショーン・オブ・ザ・デッド」を思わせる血だらけの残酷描写に加え、細かいカット割りから生まれるノンストップの疾走感が、作品に素晴らしいテンポを与える。

さらに緊張感の中にも差し込まれるクスッとした笑いに、劇中でも出てきた「ハートブルー」や「バットボーイズ」などいろんなアクション映画での名シーンを思わせる、あるあるシーンがとにかく楽しく、エドガー・ライト監督のこだわりの演出が光る。

事前にリサーチのため「ダーティハリー」や「リーサル・ウェポン」など、約200本ほどのアクション映画を観たんだとか。

横っ飛びしながら2丁拳銃をぶっ放したり、雄叫びを上げながら空に向かって撃ったり、別の映画で観たときはカッコいいと思って観てたシーンが、改めて見せられるとこんな感じになってしまうとは(^^;)

 キャスティングについては、ニコラスを演じるサイモン・ペッグとダニーを演じるニック・フロストの、公私ともに親友でもあるふたりの、抜群の相性をみせる凸凹バディ感が最高。

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サイモン・ペッグは「ショーン・オブ・ザ・デッド」と本作のヒットにより、今では「ミッション・イン・ポッシブル」でトム・クルーズと共演するほどになりましたねえ。

 他にはバターマン署長のジム・ブロードベントやケネス警部のビル・ナイに、スキナーを007のティモシー・ダルトンと、イギリスを代表する名優がキャスティングされていて、なんとも贅沢。

さらに見終わった後にネットで知ったんだけど、なんとケイト・ブランシェットがカメオ出演してるとのこと。

私は全く気がつかなかったけど、興味がある人は探してみてね(^^)
(ヒント:最初の方でほんの少しだけ出てますよ)

Blu-rayの特典映像について

 Blu-rayの特典映像として、未公開シーンとNGシーンが収録されています。

 20分ほどもある未公開シーンは、それぞれのシーンごとにちょっとずつテンポを優先したために編集で切られたようなシーンが収録されています。
ただなぜか日本語字幕が入ってない、なぜ?(^^;)

よく見るとBlu-rayのジャケットに、おことわりとして、

”収録されている特典映像には日本語字幕がついておりません。悪しからず。ご了承ください。”

なんて書かれてました。
酷い・・・。

 NG集にはサイモン・ペッグやニック・フロストが、撮影中笑いをこらえきれずに吹いてしまうというシーンがぎっしり10分ほど収録されています。

ふたりの仲の良さが溢れた、微笑ましい映像でした(^^)

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