あらすじ
アンディからボニーに託されたおもちゃ達は、一年後も変わらずに楽しく過ごしていたが、ただ一人ウッディだけは次第にボニーの遊び相手からは遠ざけられ始めていた。
そんなある日、ボニーが体験で幼稚園に入園することになったが、内気なボニーは周りの子供達になじめず、一人泣き出しそうになってしまう。
ウッディは心配でボニーのリュックの中に潜り込んでいたが、たまらずボニーのためにこっそりおもちゃの部品を集めてあげる。
ボニーは元気を取り戻し、見事先割れスプーンのおもちゃフォーキーを完成させる。
ただ自分のことをゴミだと思い込んでいるフォーキーは、すぐにゴミ箱に入りたがり、そのたびにウッディはフォーキーをゴミ箱から連れ出すということを繰り返す羽目に。
そしてついにアンダーソン一家の旅行中にキャンピングカーから逃げ出したフォーキーを追って、ウッディも外へ飛び降りることになってしまう・・・。
作品データ
- 製作年/製作国/上映時間:2019年/アメリカ/100分
- 監督:ジョシュ・クーリー
- 脚本:ステファニー・フォルサム/アンドリュー・スタントン
- キャスト:トム・ハンクス/ティム・アレン/アニー・ポッツ/トニー・ヘイル
レビュー
素晴らしいラストに不覚にも涙してしまったあの「トイ・ストーリー3」から9年後、まさかの続編『トイ・ストーリー4』が公開された。
「もう~、なんで続き作っちゃうかなあ」感が止まらないが、それでもピクサーがしっかりやってくれてるかもと期待して、Blu-rayで鑑賞する。
シリーズを通してずっと見ていたファンとしては、またウッディやバズをはじめ懐かしいあのおもちゃたちに出会えるということが、素直に嬉しかった。
ただ始まってすぐ、いきなりウッディが遊び相手として選ばれなくなっている姿をみせられることに。
さらに今までのウッディはおもちゃ達のリーダーとして、たくましく仲間を導いていた存在だったものが、今回はとにかく周りに振り回されっぱなしで表情も冴えなく、そんなウッディを観ていてなんだか気分が弾まない。
だいたいボニーって、前作のラストでウッディを連れて行こうとしたアンディから、なかば強引にウッディを奪い取ったはずなのに、この扱いはあんまりじゃない(^^;)
おもちゃと楽しく遊んでいた子供達も、やがて成長し別のことに興味を抱き、おもちゃ達は次第に忘れられてしまもの。
それでもおもちゃたちはそういう運命も受け入れてなお、子供達を楽しませることを使命としてけなげに生きる姿に、いじらしさや切なさを感じてきたシリーズだった。
しかし本作はそんなおもちゃ達の魂に根付く子供たちへの愛を、根底から覆してしまう驚きの作品となっていた。
たぶん脚本家やスタッフが変わってしまったんだろうね。
観ている方はこの驚きの変化を、受け入れられるどうかが評価の分かれ目かなあ。
偶然再会したボーの、仲間たちと自由にのびのびと生きる姿を見たことで、ウッディにかつて感じたことがない感情が生まれてくる。
あの一番子供たちを愛していたみんなのウッディが、「ブレードランナー」のレプリカントのごとく自我に目覚め、子供を見限って自由に生きていこうとする姿に、私は素直にエールを送れなかった。
難しく考えすぎかな。
おまけにバズがあまりにストーリーに絡んでこないという扱いも寂しすぎる。
続編を作るってやっぱり難しいけど、作品の肝となるテーマだけは大切にして欲しかったかな。
また何年か後に、ウッディに会えるような気もするけどね(^^)
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