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映画『スタンド・バイ・ミー』レビュー ★★★★★

出典元:https://www.amazon.co.jp/

あらすじ

 小説家のゴーディはある日ひとつの新聞記事に目を留める。

「弁護士クリス・チャンバース刺殺される」

ゴーディは遠い少年時代に想いを馳せる。

人口1200人あまりの小さな町で生まれ育った4人の少年、ゴーディ(ウィル・ウィートン)・クリス(リバー・フェニックス)・テディ(コーリー・フェルドマン)・バーン(ジェリー・オコネル)。

今日も木の上に作られた秘密の小屋で、タバコをふかせながらトランプに興じているところへ、バーンが思わぬ情報をもたらす。

それは今TVでも取上げられている、行方不明の少年の死体の場所を示す情報だった。
もし自分達が死体発見者になれば、一躍有名人になれる。4人は意気揚々と行方不明の少年が眠る森へ向かって旅立った・・・。

作品データ

  • 製作年/製作国/上映時間:1986年/アメリカ/89分
  • 監督:ロブ・ライナー
  • 脚本:ブルース・A・エヴァンス/レイノルド・ギデオン
  • 原作:スティーヴン・キング
  • 音楽:ジャック・ニッチェ
  • キャスト:リバー・フェニックス/コリー・フェルドマン/キーファー・サザーランド/リチャード・ドレイファス

レビュー

 ”あの時のような友達を二度と持つことは出来ない。誰だって・・・”

 86年の夏、全米で「トップガン」「エイリアン2」をおさえて大ヒットを記録した『スタンド・バイ・ミー』を観る。

原作はホラー小説界の大家、スティーブン・キングが自らの少年時代をつづった短編小説の「死体(ザ・ボディ)」です。
失敗作の多いキング小説の映画化の中で、ロブ・ライナー監督の本作はキング自身も絶賛の作品となりました。

 なんといっても、この主役の4人の少年達を演じる同世代の少年俳優の、見事にキャラクターと同化したというか、この少年達をモデルにしたかのようなハマリ具合がいいですねえ。

そしてホントの友達のような仲のよい雰囲気と、演技をまったく感じさせないナチュラルな掛け合い。

撮影に入る前に監督のロブ・ライナーが、演技指導もかねて合宿をしており、4人は既にホントの友達になっていたようです。

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そしてやはり4人の少年達の中で、際立った輝きをみせるリバー・フェニックスの存在感が素晴しい。この作品を観るたびに、93年に急死してしまったことが残念でならない。

 初めて遠出した時の冒険心を掻き立てられた瞬間、エース(キーファー・サザーランド)のような恐怖に屈した時の挫折感と、その恐怖に立ち向かわなければならなかった瞬間、友達であることが永遠に続くものだと感じた瞬間。

少年から大人へと成長する過程で、必ず訪れるそれぞれの瞬間。

映画でつづられるこの瞬間は、いつしか自身の少年期に重ねられ、言い得ぬ甘美なノスタルジーを掻き立てられる。

観終わった後はしばらく、現実がリセットされたような爽やかさが心を満たしてくれる。

この作品をもう何回観ただろう。やっぱり、映画っていいですねえ。

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 DVDの特典に、新旧のベン・E・キングが登場する「スタンド・バイ・ミー」のビデオクリックがあります。

その中で、本作から少し大きくなったリバー・フェニックスが、キングの歌う横でギターを演奏する、かなり貴重なシーンが収録されています。

マット・デイモンやユアン・マクレガーと同じ世代であり、生きていればどれだけ素晴しい俳優になってたのか・・・。

そんなことを考えてまた胸がいっぱいになってしまう。

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