あらすじ
デトロイト市警の刑事アクセル(エディ・マーフィ)は、腕はいいが熱中するあまり周りが見えなくなり、今日も独断でオトリ捜査をやったために、パトカーを何十台も大破させる騒動を引き起こし、上司のトッド警部を激怒させた。
二度と独断でのオトリ捜査をやらないよう釘をさされ、すぐに家に帰るように言い渡される。
帰宅したアクセルの部屋には、おさな友達のマイキー(ジェームズ・ラッツ)が侵入しており、突然の再会に喜び合う。
街へ繰り出し、ひとしきり遊んで帰宅すると、突然部屋の前で二人の男に襲われる。
アクセルが気が付いたとき、マイキーは既に殺されていた・・・。
作品データ
- 製作年/製作国/上映時間:1984年/アメリカ/105分
- 監督:マーティン・ブレスト
- 脚本:ダニエル・ペトリ・Jr
- 音楽:ハロルド・フォルターメイヤー
- キャスト:エディ・マーフィ/ジャッジ・ラインホールド/ジョン・アシュトン/ロニー・コックス
レビュー
エディ・マーフィが当時24歳にして、大スターの座を不動のものとした大ヒット映画『ビバリーヒルズ・コップ』を観る。
当時エディ・マーフィのことなど全く知らず、ただ全米No.1(このフレーズに弱い)の大ヒット映画というだけで劇場へ観に行き、缶バッジを貰ったのを憶えている。
さすが全米No.1の映画って面白い!
この作品以降、全米No.1というフレーズは、私の映画選びの重要なキーワードとなってしまった。
最近はど~もこのフレーズに騙されることが多いんだけどねえ(笑)
とにかくエディ・マーフィが大スターへの道を駆け上がってる絶好調の時期で、精悍な顔立ちと画面からあふれ出る才気は自信に満ち溢れていた。
そしてエディ・マーフィ演じるアクセルの、口八丁手八丁で犯人を追い詰めて行く型破りな姿は、時にシリアスであり時に大爆笑を誘い、かつての刑事アクション映画の常識をことごとく覆していった。
カッコいいけど面白い。
以降の刑事ものの映画に多大な影響を与えたのは言うまでもない。
DVDの映像特典にメイキングが収録されていたが、その中に興味深い裏話が入っていた。
当初企画段階ではアクセル役はミッキー・ロークで進められてて、スケジュールの都合出演できなくなり、次に白羽の矢が立ったのはなんとシルベスター・スタローン。
しかしスタローンの意向でどんどんアクションシーンが増え(笑)、と同時に制作費も莫大なものになったために、エディ・マーフィに変わったんだって。
エディ・マーフィのために生まれてきたような映画だと思っていたのに、いろんな経緯があったんですねえ。
あと、脇を固めるタガート刑事役のジョン・アシュトンとローズウッド刑事役のジャッジ・ラインホールドのデコボココンビも、抜群のコンビネーションをみせる。
キャスティング見事でした。
そしてこの映画が他の刑事映画と大きく違ってたのは、カリフォルニアの太陽のせいだろうか、常に画面が明るく美しかったこと。
豪華なホテルにレストラン、綺麗なお店に最後の銃撃戦となる屋敷の美しさ。
犯罪の匂いなど微塵も感じられない。
深読みすれば本当の犯罪はこういうところで、誰にも知られずに暗躍しているという、現代のアメリカ社会を痛烈に批判しているのだろうか。
な~んて、この映画を観てそんなこと思ったことなんか一度もないけどね(爆)
アクションとコメディが融合した、80年代を代表する刑事ドラマなのだ。
また、続けて2、3が製作されたけど、まあこれはご愛嬌ということで(笑)
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