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映画『摩天楼はバラ色に』レビュー ★★★☆

出典元:https://www.amazon.co.jp/

あらすじ

 大学卒業を機にカンザスからニューヨークへと成功を夢見て旅立ったフォスター(マイケル・J・フォックス)は、両親の心配をよそに華やかな大都会に降り立つと、希望に胸を膨らませていた。

しかし就職が決まっていた会社は既に買収され、出勤初日にクビになってしまう。
持ち金も少なくなっていく中、新しい就職先を探して駆け回るが、経験不足を理由にことごとく断られ途方に暮れる。

そんな時、母方の遠い親戚の存在を思い出し、巨大企業の社長であるハワードに会いに行くことに。

 翌日早速会社を訪れたフォスターは、受付でアポを取っていないと取り次いでもらえずにいると、奥の社長室から怒鳴り声が聞こえ、役員らしき数人の男たちが慌てて出てくる。

甥だということでなんとか面会を許可されてフォスターは、事情を説明し仕事が欲しいとハワードに頼み込む。

ハワードは仕事の経験はあるかと問い断ろうとするが、フォスターは「あなたも若いときに面接で“経験は?”と聞かれ、不採用になったらショックだったはずだ」といい、「チャンスさえくれさえすれば」と願ったはずだと訴える。

ハワードはフォスターの熱意に押され、採用を決める。

 ただネクタイにスーツ姿で意気揚々と出勤した彼を待っていた仕事は、出世とは縁のない配送係だった。

作品データ

  • 製作年/製作国/上映時間:1987年/アメリカ/110分
  • 監督:ハーバート・ロス
  • 脚本:ジム・キャッシュ/ジャック・エップス・Jr/A・J・カロザース
  • 原案:A・J・カロザース
  • 音楽:デイヴィッド・フォスター
  • キャスト:マイケル・J・フォックス/ヘレン・スレイター/リチャード・ジョーダン/マーガレット・ホイットン

レビュー

 「バック・トゥ・ザ・フューチャー」で一躍スターの仲間入りを果たしたマイケル・J・フォックス主演の、大ヒットサクセス・コメディ『摩天楼はバラ色に』をBlu-rayにて久しぶりに鑑賞する。

マイケル・J・フォックスが「バック・トゥ・ザ・フューチャー」の勢いそのままに、大都会でアメリカン・ドリームを夢見る若者を軽やかに演じ、全米No.1ヒットとなる。

 大学を卒業し、成功を夢見てカンザスからニューヨークへやってきたブラントリーは、初出勤で勤務先の会社が買収されたことでクビになってしまうが、なんとか親戚のつてで伯父が社長をしている会社に配送係として雇われる。

ただ成功への夢をあきらめきれないブラントリーは、社内を行き交う書類を盗み見ることで会社の弱点を分析し、日夜自分なりの経営戦力を練っていく。

そんなある日、クビになった重役が使っていたオフィスの空室を利用して、大胆にも新しく雇われた重役になりすます・・・。

 オープニングから全編を通して流れる、いかにもな明るい80年代ポップスの音楽にのって、公開時その好感度がMAXだったマイケル・J・フォックスの、成功への夢に向けてコミカルに孤軍奮闘する姿は観る者すべてを魅了し、素直に彼を応援していくことに。

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作業服とスーツを巧みに着替えながら、配送係と勝手になりすました重役の二役を、誰にも悟られずに切り抜けていくスリルとドタバタを、軽快にコミカルに演じるマイケルの魅力が遺憾なく発揮される。

まあこの主人公フォスターの、言葉巧みに相手をはぐらかす調子のいい口の上手さと、あり得ないほどまったく物怖じしない度胸と厚かましさには、若干の拒否反応を感じてしまうが、まあこれもマイケル・J・フォックスの爽やかさで絶妙にかわしていく(^^;)

 さらにヒロインとして登場する「スーパーガール」ヘレン・スレイターのエレガントな美しさが、作品に花を添える。
荒唐無稽だけど成功を夢見る田舎の若者が、大都会でビジネスと恋の両方の成功を手にするアメリカンドリームはただ心地よく、ラストはクリスティと交わす熱いキスに、いい映画を観たという満足感に浸っていた。

と、ここまでは公開された時に見た当時の感想。

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 本作を久しぶりに観て、公開された1987年という時代の空気と、当時の年齢で感じたものが、時が流れこのリアルな時代を生き年齢を重ねた今観た感想が、これほど変わった映画もない。

年齢を重ねすぎてしまったのか改めて、観た今、まず最初に感じたことは、こんなに破廉恥な映画だったっけ(爆)

欲求不満の社長夫人と関係を持ったことで、成功への足がかりが出来るって展開でいいの?
困っていた自分を採用して助けてくれた恩人でもある社長の扱いって、ラストあれで良かったの?

あとトントン拍子に駆け上がっていく出来過ぎなストーリーもさることながら、出てくるキャラクターがことごとく薄っぺらなうえにとってつけたような設定で、まあ魅力が乏しいといったら。

こんなにも作品の印象が変わってしまうのかと、我ながら驚いている(笑)

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 それでも80年代の時代という熱にのぼせ、誰もが夢見ることをピュアに受け止め、誰もが浮かれた時代が懐かしくもあるが、この時代の寵児マイケル・J・フォックスの爽やかさは、時代を超えて愛される魅力に溢れているんだなあ。

Blu-ray封入特典のオリジナルブックレットについて

 私が購入した”思い出の復刻版”のBlu-rayには、
”近代映画社刊「スクリーン」の劇場公開時掲載記事等を凝縮したオリジナルブックレット(8P)封入”
というものが、封入特典で入っていた。

 その中に映画評論家の双葉十三朗の”ぼくの採点表”というレビュー記事が入っていて、

前半はニューヨークの風景ショットを効果的に挿入、情緒的ないい味を醸し出しているが、後半はお話の運びが中心となるので、前半ほどの魅力はない

なんて、点数70点のコメントが入っていた。

ニューヨークの景色がそんな効果を出してたとは、やはり目の付け所が違います、流石(^^)
私的には久しぶりに観て、ちょっと評価が下がっちゃってますが。

さあ、何年か寝かしてもう一回観てみようか(^^)

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