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映画『サボテン・ブラザース』レビュー ★★★★

出典元:https://www.amazon.co.jp/

あらすじ

 1916年メキシコのとある街で、賑やかに車や馬車に大勢の人が行き交う光景を、少年が引くロバに乗って眺めている一人の女性。

小さな村サント・ポコに住む娘カルメンは酒場に入ると、そこにたむろしている男達に向かって、自分たちの村が無法者の盗賊エルワポという男に脅かされているので、力を貸してくる者を捜していると訴える。

しかし誰にも相手にされず、すがる想いで入った教会で偶然上映されていた「スリー・アミーゴス」を観る。
颯爽と馬にまたがり、次々と盗賊たちを退治するアミーゴ三人の活躍に、カルメンは目を奪われる。

この人たちなら村を守ってくれると思い、看板に書いてあったカリフォルニア州ハリウッド宛てに、電報を打つ。

 一方当のアミーゴのラッキー(スティーブ・マーティン)・ダスティ(チェビー・チェイス)・ネッド(マーティン・ショート)の三人は、最新作が大コケしてしまったうえに、社長に次回作のことより自分たちのギャラが大事だと言ったことで、社長を激怒させる。

その場でクビを言い渡された3人は、衣装も剥ぎ取られるとスタジオから叩き出される。

途方にくれる三人だったが、そこへある電報が届けられる。
“10万ペソ払う。サント・ポコに来てご活躍を。相手はひどいエルワポです”。

ただの出演の依頼と勘違いした三人は大喜びし、夜中にスタジオに潜り込むとアミーゴスの衣装を盗み出し、颯爽とメキシコへと向かったが・・・

作品データ

  • 製作年/製作国/上映時間:1986年/アメリカ/103分
  • 監督:ジョン・ランディス
  • 脚本:スティーブ・マーティン/ローン・マイケルズ/ランディ・ニューマン
  • 音楽:エルマー・バーンスタイン
  • キャスト:スティーブ・マーティン/チェビー・チェイス/マーティン・ショート

レビュー

 コメディ好きだったら絶対に外せない、ジョン・ランディス監督作『サボテン・ブラザース』を観る。

オススメのコメディ映画と聞かれたら、私はまずこの作品を、「観たことある?」って聞いてしまうぐらい、コメディ映画の中でイチオシの映画なのだ。

 この作品を私はもう何回見たことだろう。
このくだらなさは、好き嫌いが分かれとこだろうけど、私はもう大好きな作品!

 ただの出演オファーだと勘違いした”スリー・アミーゴス”の三人が、村に住む娘カルメンに案内するままにサント・ポコを訪れるが、そこに現れたのは出演者ではなく本物の盗賊団だった。

真実が判明し、すごすごといったんは逃げ出した三人だったが、戻っても居場所はない、ここなら本物になれると、もう一度立ち向かうことを決意する。

 まさかの西部劇のコメディでありながら、村を苦しめる無法者達を退治するガンマンたちということで、あの「荒野の七人」を髣髴とさせるストーリーのうえに、往年の西部劇を激しく意識させるパロディ演出がいい。

おまけに音楽は「荒野の七人」と同じ、アメリカを代表する作曲家エルマー・バーンスタインなのだ。
そう、西部劇好きならその面白さも倍増なのだ。

あと「風と共に去りぬ」「市民ケーン」「白昼の決闘」などと同じ撮影地で撮影された、なんてことをBlu-rayのジャケットに書いてあった。

ジョン・ランディスのこの細かいこだわりも、映画ファンを楽しませてくれる。

 主演はエディ・マーフィーやビル・マーレイなど、幾人ものコメディ俳優を輩出した、アメリカの人気コメディバラエティ番組「サタディー・ナイト・ライブ」出身のスティーブ・マーチンチェビー・チェイス、そしてマーティン・ショート

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ピンでコメディ映画にも主演するこの三人が、そろってひとつの画面で大真面目に演技をしているというのを見ただけで、アメリカだったらもう大喝采だったんじゃないかな(笑)

オープニングから歌いながら現れる三人のなが~い裏声から、決してカッコいいとはいえない決めポーズなど、西部劇とは場違いな明るい歌と踊りでずっと笑わせてくれた。

私の一番の爆笑シーンは、芝居だと思っていたところが、相手が本物の無法者達と分ってからの、三人のそれぞれのリアクションや表情が、情けないやら可笑しいやら、もう最高だった(笑)

さらに三人がエルワポのアジトに乗り込み、それぞれロープで飛び降りるシーンの馬鹿馬鹿しさといった、もう自分の足をバシバシ叩いて笑っちゃってました。

それでも情けないシーンばかりじゃないんだよね。
人は追い詰められたときに、その真価が問われる。

エルワポのアジトでの戦いで見せる、ネッドの早撃ちにダスティのナイフ投げ、そしてラッキーのリーダーシップと、それぞれが培われた力を発揮する。

ニセ者が本物と勘違いされて、いったんは敗れたしまうが、最後は本物顔負けの大活躍をみせる痛快なコメディ。

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 爽やかな好青年のネッドを演じるマーティン・ショートは、本作でハリウッドデビューし、翌年「インナースペース」ではメグ・ライアンと共演するなど人気者となる。

よく見る俳優さんなんだけど、私の中ではあと「マーズ・アタック!」ぐらいしか印象がないんだけど、映画以外でもブロードウェイの舞台でエミー賞を受賞するなど幅広い活躍をみせる俳優さんです。

 ダンディぶりとそのとぼけた風貌のギャップで、細かく笑わせてくれたダスティを演じるのはチェビー・チェイス
ゴールディ・ホーンと共演した「ファール・プレイ」と「昔みたい」も大好きな作品です。

 そんな中でも私が大好きなのは、ラッキー役のスティーブ・マーチン。

アカデミー賞の司会まで勤めたことのある俳優だけど、どういう訳か日本ではぱっとしないんだよなあ。

その臭い演技がどうしても受け付けないって人もいたけど、私のようにはまってしまうと、ちょっとした仕草や、細かい小ネタでも大笑いで、真面目にやればやるほど可笑しくなってくるという変なオジサンなのだ。

「大災難P・T・A」や「二つの頭脳を持つ男」とか他にもたくさん笑わせてくれる作品があるので、この作品が気に入った人はぜひ観て欲しい。

あと未だにDVD化されない「愛しのロクサーヌ」も、大好きな作品なので、メーカーさん早くBlu-ray化してくださ~い。

 監督のジョン・ランディスは、「アニマル・ハウス」や「ブルース・ブラザース」、それからマイケル・ジャクソンの「スリラー」を演出したとかが有名かな。

くだらないけど、何回見ても笑わせてくれる愛すべき映画。
オススメです(^^)

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※追記
最近まさかのBlu-rayが発売されたので、反射的に購入してしまった。

特典ありと通常版があったのでもちろん特典ありの方を買っちゃったんだけど、どんな特典だったかというと、三人が並んだ写真がついたポストカード一枚のみ。

そして特典映像はというと、一番残念な予告編のみ。
オススメしません(笑)

Amazonで『サボテン・ブラザース』を観る

Prime video

このレビューをアップした時点で、残念ながらPrime videoでは配信されていません。(2022/08/06)

Blu-ray

Bitly

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