あらすじ
何気ない日常から突如湧き上がる雷雲と、次第に激しく鳴り響く雷鳴。
そして地面から現れた巨大なトライポット(宇宙人が操縦する殺人マシーン)は、次々とレーザーのような光で人々を一瞬にして灰にする。
飛び交う光に破壊される街の中を逃げ惑う人間たち・・・。
作品データ
- 製作年/製作国/上映時間:2005年/アメリカ/114分
- キャスト:トム・クルーズ/ダコタ・ファニング/ティム・ロビンス/ジャスティン・チャットウィン
- 監督:スティーヴン・スピルバーグ
- 脚本:キャスリーン・ケネディ/コリン・ウィルソン
- 原作:H・G・ウェルズ
- 音楽:ジョン・ウィリアムズ
レビュー
原作はSFの巨人H・G・ウェルズの「宇宙戦争」で、1953年に一度映画化されているが、新たにトム・クルーズ&スティーブン・スピルバーグのゴールデンコンビで、再映画化された超大作『宇宙戦争』を劇場で観る。
いやあ~、とにかく凄かった。
始まって間もなく、畳み掛けるようにすさまじい映像がこれでもかと続き、その緊張感といったらトライポットが出す「ボオーーー」っていう音が響くだけで胸が苦しくなった。
今までのSF映画のCG・CGしたものがなく、ほんとに街を破壊してるようなリアルな臨場感。
そしてトム・クルーズが、トライポットの攻撃から逃れようと街中を全力で走るシーンは、ワンショットでかなりの長回しで撮影されていて、短いショットの連続でテンポだけで見せる最近の映画と比べ物にならない緊迫感を生んでいる。
トライポットが現れるこの衝撃的なシーンは抜群に素晴らしく、今でもこのシーンだけ時々観てしまってる。
いったいどうやって撮影してるのか凄いの一言。
自分もトライポットに攻撃されて必死で逃げてるような錯覚を受けるぐらいの息苦しさなのだ。
実際に途中で退席するカップルがいたし(笑)
同じように街が破壊されるシーンが話題になった『インディペンデンス・デイ』や『デイ・アフター・トゥモロー』の作り物っぽい映像とはまったく違う、実にリアルな破壊シーンが堪能できる。
凄い、凄すぎる・・・途中まで(爆)
ただ話の真ん中あたりで、人間ドラマでも入れておこうと思ったのか、急に部屋の中にこもってのセット撮影シーンが続く。
そしてこれまたなぜかティム・ロビンスがよく分からない役で出ており、ここから急にトーンダウン。
それなりにドキドキするけど、そのシーンはスピルバーグのよくやるパターンでさして目新しいものじゃない。
まあこのオープニングのテンションで最後まで行かれたら、絶対何人か倒れてたでしょうね(笑)
「この映画で、自分の子供たちへの思いを表現できればいいと考えているんだ」
スピルバーグが表現したかった親子の絆はうまく出せたのかな~・・・微妙です。
トム・クルーズも走ってばかりで大変だったろうけど、今回一番大変だったのはたぶん娘役のダコタ・ファニングちゃんだったでしょうね。
終始恐怖におののく表情に、大絶叫の連続。
小さいのにお疲れ様でした(笑)
ラストは原作の小説も読んでたし、昔の方の映画も観てたので冒頭のトゲのセリフも私は思わずニヤリだったけど、知らなかった人はエッ!だったんじゃないかなあ。
ドラマの部分がいまひとつで細かい突っ込みどころも満載だけど、『プライベート・ライアン』の戦車が現れるシーンのように、こんな凄い映像をみせてくれたスピルバーグ、さすがです。
話は変わりますが、この映画の前にピーター・ジャクソン監督の『キングコング』の予告編が流れました。
何が驚いたって、予告のシーンよりピーター・ジャクソンが誰だかわからないぐらいすっきり痩せてたことに驚いてしまったのだ(爆)
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