映画『友だちのうちはどこ?』レビュー ★★★★☆

出典元:https://www.amazon.co.jp/

あらすじ

 イラン北部のコケール村のとある小学校の教室。アハマッドの隣に座る友だちのモハマッドが、宿題の書き取りをノートに書かずに紙に書いてきたということで先生にひどく叱られる。

モハマッドは従兄の家にノートを忘れてきてしまったというが、今回でノートの忘れは2度目だと先生は許してくれず、3回目は退学だと宣言される。

その日の授業も終わり、家に帰ったアハマッドはすぐに宿題に取り掛かるが、ここで自分がモハマッドのノートを誤って持ち帰ってしまったことに気付く。

アハマッドは急いでモハマッドの家にノートを届けようとするが・・・。

作品データ

  • 製作年/製作国/上映時間:1993年/イラン/83分
  • 監督・脚本・編集:アッパス・キアロスタミ
  • キャスト:ババク・アハマッドプール/アハマッド・アハマッドプール

レビュー

 巨匠アッバス・キアロスタミ監督の傑作『友だちのうちはどこ?』をBlu-rayにて鑑賞。

なんて知った風に書いているが、このイランの監督さんの名前も知らないし、監督作も初である。
ただ昔からいろんな映画の本に出てくるこのタイトルだけは覚えてて、ずっと見たかった作品でした。

 主人公の少年が、ただひたすら友達の家を探して回るっていうだけのシンプルなストーリー。

ただ、見終わった後なんでこんなに泣きたくなるんだろうかと、つくづくその感情を探ってしまう、なんとも不思議な魅力を感じる作品です。

目上の人への絶対服従的なイランの社会的モラルというものがあるんでしょうが、主人公のアハマッドに降りかかる、大人たちの様々なエゴと理不尽さが、子供たちの厳しい環境を映し出します。

さらに、友達が自分のせいで退学させられるという、胸が張り裂けそうなプレッシャーに耐えて、必死で隣村を駆け回る姿がただただいじらしく、そしてただただ微笑ましい。

監督の意向で、出演者はすべて職業俳優ではなく、地元の素人の人たちで撮影されたとのこと。

だから厳しい生活感がリアルに匂いたち、少年たちの表情が生き生きと伝わってくる。

特にアハマッド役の少年の、感情が見えるような瞳のうつろいは、自分が少年の頃に感じた同じような経験を思い出させ、ちょっぴり切なくなってしまう

そして秀逸なラストシーン。

アハマッドの誰にも知られることのなかったひたむきな努力と優しさの結晶が、瞬間映し出されます。素晴らしいの一言。

 アッバス・キアロスタミ監督の、この撮影場所のコケールを舞台にした作品がなんとあと2作品あり、「そして人生はつづく」に「オリーブの林をぬけて」を合わせて「コケール・トリロジー」と呼ばれています。

「オリーブの林をぬけて」は「淀川長治 究極の映画ベスト100」に紹介されおり、この作品も観ないわけにはいきませんね。

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イラン北部の小さな村。同級生モハマッド=レザのノートを間違えて持ち帰ってしまったアハマッド少年。「ノートを忘れたら退学だ」という先生の言葉を思い出したアハマッドは、ノートを届けに、遠く離れた友だちの家...

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