映画『オーロラの彼方へ』レビュー ★★★★

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あらすじ

 1969年10月10日、大規模な太陽フレアの影響でニューヨークに80年ぶりのオーロラが観測された早朝、ジョージ・ワシントン・ブリッジでタンクローリーが横転する事故が発生する。
地下変電所に作業員2人が閉じ込められたという急報を受け、救助のため消防車で現場に向かう市の消防士フランク・サリバン(デニス・クエイド)と隊員たち。

現場に到着すると、指揮官から地下はガソリンが流れ込み電線の火花で爆発する危険があるためもう無理だといわれるが、フランクはかまわずマンホールから地下へ、若いウィルソンとふたりで降りていく。
地下道を駆け抜け、なんとか足を骨折し歩けなくなった作業員ともうひとりを救出し、いそいで出口に向かいマンホールのはしごを必死に登っているとき、ついにケーブルの火花が引火し大爆発を起こすが、フランクたちはぎりぎりで地上へと脱出した。

 バイクで自宅へ戻ったフランクは、家の外で友だちのゴードンと遊んでいたジョンを「元気にしてたか?隊長(チーフ)」と言って抱きかかえた。
そしてフランクは台所で料理をしていた妻ジュリア(エリザベス・ミッチェル)を「愛している」と抱きしめ、音楽に合わせてダンスをしていると、窓から覗いていたジョンに気がついたジュリアは笑顔で手を振った。
現場の状況を同僚のブッチからの電話で聞かされていたジュリアは、フランクに「長生きしてね」と耳元でつぶやく。

 その夜、上空を一面のオーロラが輝く中、フランクは無線機で仲間たちと交信し、太陽の黒点の近くで吹き上がるフレアが高さ50万キロに達していることや、普段は届かないところの無線を拾ったなどと、楽しく語り合った。

 1999年10月10日、30年前と同じようにニューヨークの空をオーロラが輝く夜、成長し刑事となっていたジョン(ジム・カビーゼル)の元を、意見の相違から恋人のサマンサが家から出て行く。
失意の中、子供の頃に野球をしたグランドのベンチで、ひとりオーロラを眺めるジョンだったが、家に戻ると親友のゴード(ノア・エメリッヒ)がテレビが壊れたと息子ゴーディを連れてきていた。

ゴードから今度息子と一緒に釣りに行くので、釣り竿を貸して欲しいといわれ、ジョンは廊下のクローゼットにあるので探してくれと答える。
ゴーディは早速クローゼットを探してみると、中から消防署のトランクが出てくる。
トランクを開けると、昔フランクが愛用していた無線機が入っていた。
興味を持ったゴーディが話してみたいというので、ゴーディは机の上に無線機をセットしてみるが、うまく動かなかった。
そこへゴードの妻リンダがもう遅いから帰るわよと現れ、ふたりは一緒に帰って行く。

そのあとジョンはひとり酒を飲みながらテレビを見ていたが、そこに突然無線機から声が聞こえてきた・・・。

作品データ

  • 製作年/製作国/上映時間:2000年/アメリカ/117分
  • 監督:グレゴリー・ホブリット
  • 脚本:トビー・エメリッヒ
  • 音楽:マイケル・ケイメン
  • キャスト:デニス・クエイド/ジム・カビーゼル/エリザベス・ミッチェル/ダニエル・ヘンソン/ノア・エメリッヒ

レビュー(ネタバレあり)

 衝撃のラストで話題となった「真実の行方」のグレゴリー・ホブリット監督の、ファンタジー・サスペンス作品『オーロラの彼方へ』をDVDにて鑑賞。
本作は第27回のサターンファンタジー映画賞作品賞を受賞する。

 夜空一面にオーロラが輝く夜、刑事のジョンは30年前に事故で亡くなった父親フランクと無線がつながり、交信するという奇跡が起きる。
その翌日に父親が倉庫火災により殉職してしまうことを知っていたジョンが、フランクに別の脱出口を行けば助かったとメッセージを残すと通信は切れてしまう。

翌る日、ジョンの目の前で机の表面に「まだ生きているぞ」と言う文字が浮かび上がる。
フランクはジョンの助言により、燃えさかる倉庫から無事脱出していた。
親子であることを確信したふたりは、無線機を通じて喜びを分かち合いいつまでも語り合った。

しかし死ぬはずだったフランクの人生を変えたことで未来までも変わってしまい、ジョンが担当し犯人を追っていた”ナイチンゲール殺人事件”の犠牲者が3名から10名となってしまう。
そしてその犠牲者の中に母親のジュリアが・・・。

 オープニング早々にタンクローリーのラジオから聞こえる連続殺人事件の話から、一見ファンタジーを思わせる展開ながら、どこかでこの連続殺人犯が絡んでくるとだろうなと確信させ、序盤の温かい家族のシーンを見ながらも、どこかに隠れている闇をほんのりと予感させる。

そんな中、やはり30年の時を超えて繋がった親子の揺るぎない絆に、時を忘れ語り合う姿は胸を熱くする。
そしていつしか自身の、今では語り合うことが出来ない肉親や誰かに、「今だから伝えられる言葉、今だからこそ伝えたい言葉がある」なんて奇跡に想いを馳せていた。
ジョンがフランクに向けて語る、感極まったセリフに涙(^^;)

 ただこの父親と息子が語り会い、父親の命を救うという展開が、まだ物語の半分もいっていない段階で訪れるので、この先どうなるのかと思っていたら、ここからがジリジリと緊張感で息詰まる怒濤の展開となる。

さらに最近観た「スパイダーマン」や「ザ・フラッシュ」の、マルチ・バースによって起こる大事件や悲劇をすり込まれていたため、さらにサスペンス色を勝手に冗長させることに。

とにかくめまぐるしく変わる未来に展開が読めない脚本が素晴らしく、観ている間ずっとドキドキで物語の中に入り込んでいった。

しかも時を超えて机の上に文字が浮かび上がったり、写真に写っていた人物があの「バック・トゥ・ザ・フューチャー」のように変わっていったりと、小道具の使い方も上手いんだなあ(^^)

 キャスティングについてはフランク役のデニス・クエイド以外は、あまり知らない俳優さんばかりだったが、母のジュリアを演じたエリザベス・ミッチェルという女優さんが美しくとっても素敵だった。
気になって調べてみたが、映画出演はあまりなく、「LOST]や「V]などテレビの方で活躍されていた女優さんだった。

あと親友のゴード役のノア・エメリッヒが、私の大好きな作品「トゥルーマン・ショー」に出てくるトゥルーマンの親友のマーロンを連想させられたんだけど、同じ俳優さんだった(^^)
主人公の穏やかで優しい親友という、ほとんどおんなじ役だね(笑)

【ここからラストのネタバレあり】




過去を変えてしまったことで、連続殺人鬼による犠牲者が増えてしまったという事態を、必死に防ごうとジョンは30年前のフランクに情報を提供し、フランクはその情報を元に犠牲者を守ろうと動く。

その二人の活躍により、なんとか”ナイチンゲール殺人事件”を解決すると、ラストでは家族が勢揃いし恋人まで戻ってくる。
伏線も含めなにもかもが清々しいほど上手くいく完璧なハッピーエンドに、たまにはこんな素敵なエンディングもいいなあ、なんて気分に浸る。

 ただ、すぐに粗を探すように不合理な突っ込みどころがポロポロと浮かんできたが、それでも最後まで手に汗握る展開に、素直に喜びが溢れる幸せを満喫できる本作は、ファンタジー・サスペンスの名作ですね(^^)

DVDの映像特典について

 未だにBlu-ray化されてなく、販売中のDVDには映像特典としては予告編しか入ってませんでした、残念。 

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このレビューをアップした時点で、残念ながらPrime videoでは配信されていません。(2023/12/10)

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