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映画『スターダスト』レビュー ★★☆

出典元:https://www.amazon.co.jp/

あらすじ

 古くから長い壁に囲まれた村ウォール。
伝説ではその壁は別世界に通じているといわれ、その門は番人によって何百年も守り続けられていた。

ある日別世界の方へ流れ星が落ちるのを目撃した村の青年トリスタン(チャーリー・コックス)は、恋する娘ヴィクトリア(シエナ・ミラー)のために壁を越えてその星を一週間以内に持ち帰ると約束する。

一方別世界でも星を求めて、王位継承者たちや若さと力を取り戻そうとする魔女たちが動き出していた・・・。

作品データ

  • 製作年/製作国/上映時間:2007年/アメリカ・イギリス/128分
  • 監督:マシュー・ヴォーン
  • 脚本:マシュー・ヴォーン/ジェーン・ゴールドマン
  • 音楽:アイラン・エシュケリ
  • キャスト:チャーリ・コックス/クレア・デインズ/ミシェル・ファイファー/ロバート・デニーロ

レビュー

 “この物語の感動は、まさしく宮崎映画の実写版を観ているようだ”

 そんなキャッチコピーに、超豪華なキャストで話題となった冒険ファンタジー大作『スターダスト』を観る。
DVDジャケットの、たぶん脇役であろうロバート・デ・ニーロミシェル・ファイファーを前面に押し出したデザインから、そのネームバリューだけを最大限に生かそうとする姑息さに、かなりの怪しさを感じた。
でもやはり大好きなミシェル・ファイファーが出演してるという一点で購入。
それといろんなサイトで書き込まれてたレビューもなかなかの評価だったしね。

 空から降ってきた星が美女になり、その星に恋してしまうというシチュエーションが目新しいが、他は別世界に導かれた若者が、姫(星)を守るため魔女と戦ってゆき、やがて真実の愛をつかみ取るという、ごくごくオーソドックスなファンタジー作品。

たださすがにイギリス映画作品だけあって、冒頭のピーター・オトゥール演じる王の冷酷さや、王位を狙って出し抜きあう王子たちと、その無残な死に様そのままで現れる幽霊など、随所にみせるシニカルな笑いが楽しい。

なかでも最大のクライマックスシーンであろう、セプティマスとの戦いは必見。
これはいい!
CGに頼らなくても、アイデアひとつでシンプルなガチシーンが、こんなにも見ごたえあるものになるんだね。
ものすごく安心して観れるファンタジー作品でも気にならないのであれば、流れ星争奪戦もそれなりにスリリングであり、楽しく見れるかも(^^)

 一方キャスティングについてだけど、豪華というわりには・・・。
もちろんミシェル・ファイファーは期待通り素敵だった。
あんなにも醜い姿に変えてまで演じさせる必要があったのか、不満が残るが、あの老婆から美女に戻ったときの眩さといったら・・・はあ~・・・合掌、美しいです。

ただどんなに彼女ががんばっても、あの主役の二人の輝きのなさはどうなんでしょう。
特にクレア・デインズはどうしてあんなに眉間にしわを寄せて、怖い顔をして喋るんでしょうね。
私はどっちかというと、ヴィクトリア役のシエナ・ミラー嬢と役を反対にした方がよかったんじゃないかと。

そして今回一番気に入らなかったのがロバート・デ・ニーロ。
なんですかあのやっつけのような仕事っぷりは。
いくら製作者側がそのネームバリューを利用したからといって、いくらそのギャラの高額さからオファー期間が短いからといって、手抜き過ぎでしょう。
役どころもどうでもいいし、デ・ニーロでなくてもまったく関係ないし、ジャケットのデ・ニーロの難しそうな顔を見るたび腹が立ちます(笑)

それでもやっぱり、大好きなミシェル・ファイファーを見ることができて良かったあ(こればっかり)
次回作はファンタジーでもなくホラーでもなく、ごく普通の現代劇でお会いしたいものだ。

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