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映画『眠れぬ夜のために』レビュー ★★★☆

出典元:https://www.amazon.co.jp/

あらすじ

 しっかりと眠ったのは4年前という、原因不明の不眠症に悩むエド・オーキン(ジェフ・ゴールドブラム)。

もうろうとした日々を送るエドは、仕事もうまくいかず、会社を早退して帰宅すると、妻の浮気現場に遭遇する。

その日深夜ベッドから抜けだしたエドは、当てもなく車を走らせる。

空港の駐車場に着いてまどろんでいると、突然何者かに追われる美女(ミシェル・ファイファー)が車に乗り込んできて、「助けて!」と叫ぶ。

続けてすぐに銃を持った男がボンネットに飛び降りてきた時、エドは訳もわからないまま、車を急発進させていた・・・。

作品データ

  • 製作年/製作国/上映時間:1985年/アメリカ/115分
  • 監督:ジョン・ランディス
  • 脚本:ロン・コスロー
  • 音楽:アイラ・ニューボーン
  • キャスト:ジェフ・ゴールドブラム/ミシェル・ファイファー/リチャード・フランソワース/イレーネ・パパス

レビュー

 「アニマルハウス」や「大逆転」とコメディのヒット作を連発していたジョン・ランディス監督が、サスペンスに初挑戦した『眠れぬ夜のために』を観る。

ただ私は、大好きなミシェル・ファイファーが出てるというだけで観た映画だったんですが、結構面白かったです(^^)

 ある曰く付きの宝石の運び屋をしてしまったダイアナ(ミシェル・ファイファー)が、その宝石を狙う国際的な複数の組織から狙われ、その争いに偶然出くわしてしまったエド(ジェフ・コールドブラム)が巻き込まれてしまうという、典型的な巻き込まれがたのサスペンスです。

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ただサスペンスといいながら、まあジョン・ランディスなんで、クライムサスペンスというより、期待通りのサスペンス・コメディに仕上がってます。

とにかくダイアナを追う組織の4人組が、すぐに銃は発砲するは、部屋はむちゃくちゃに荒らすは、常にバタバタしてて可愛らしいというか、細かいドジを繰り返す姿にクスクス笑わせられます。

なのでほぼ緊迫したシーンになってないんです(笑)

おまけに主人公のエドを演じるジェフ・ゴールドブラムの、常人離れした目力とどんな窮地でも変わらない無表情がほぼ「フライ」と重なり、どっちが組織の人間かわかんないんだもん。

そうです。これはとにかく瑞々しい美しさがほとばしるミシェル・ファイファーの一挙手一投足を、ひたすら追っていく映画なんです(笑)

予想外の驚きの肌を露出するシーンがあるんだけど、撮影時はだいたい27歳ぐらいだから、これについては、
「こらジョン・ランディス!なにやらしてんだ!」
って、怒りが沸いてきましたけど(爆)

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 あと見るからに出演者が多分大物で、カメオ出演してるって思わせる、どこかでみた役者さんが大勢出演していて、後から調べたら驚きでした。

私が気がついたのは、エドの同僚のダン・エイクロイドにイギリス人の殺し屋がヴィッド・ボウイ、そしてドタバタ四人組の一人が監督本人のジョン・ランディスだけでしたが、実は

・大富豪のジャック:「ストレイト・ストーリー」のリチャード・ファーンズワース
・女ボスのシャヒーン:「ナバロンの要塞」のギリシャの名女優イレーネ・パパス
・大富豪の強欲な妻ジョアン:ヒッチ・コックの「間違えられた男」「サイコ」のヴェラ・マイルズ

と、他にもかなりのカメオ出演者がいるんだけど、注目はあのドタバタ4人組を含めジョン・ランディス以外にも超有名な監督が大勢出演してるんですよね。

デヴィッド・クローネンバーグ、ジョナサン・デミ、リック・ベイカー、ドン・シーゲル、ロジェ・ヴァディム、ローレンス・エドワード・カスダンなどなど。

 なぜこんなに有名な監督たちが出演しているかという理由があります。

1982年ジョン・ランディスが監督した「トワイライトゾーン/超次元の体験」の第一話「偏見の恐怖」で撮影中に、主演のビック・モローと出演者の子役2人を含めた3人が、落下してきたヘリコプターのローターに巻き込まれて死亡するという痛ましい事故がありました。

ジョン・ランディスは過失致死罪で起訴され(1987年に公訴棄却)、さらに多額の損害賠償を負います。

そんなランディスを応援するために、この大勢の監督たちが出演したとのことです。

 なんだかサスペンス・コメディとはほど遠い話になっちゃいましたけど、本作のクライマックスの空港のシーンからラストシーンまでの、絶体絶命の緊張感とすべてが解放され、静かな安らぎに包まれるまでの流れが素晴らしく、結局見終わった後はなんだか面白かったなあ、なんて思っちゃいました。

まあそれもこれもミシェル・ファイファーのおかげですけどね(^^)

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 やっと出たDVDですが、なんといっても特典が大感動です。

B・B・キングのミュージックビデオと、彼のインタビュー映像があるんですが、ここでもとっておきのカメオ出演が入っています。

キングが歌っている後ろで、なんとダン・エイクロイドにミシェル・ファイファーと一緒にスティーブ・マーティンがトランペットを手に踊ってるし、ドラムをエディ・マーフィーが演奏しているんですよね。

この特典の映像を観れただけでも、待った甲斐がありました。

 サスペンスを期待せず、細かい笑いとか出演者へのこだわりが好きっていう、ちょっと観る人を選びますが、私的には隠れた佳作っていうような映画でした。

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