あらすじ
銀行員のカールは、何事にも後ろ向きで、答えはいつでも「ノー」。
わずらわしさから逃れるため、家に引きこもってビデオを見る日々。
そんなある日、親友の婚約パーティをすっぽかしてしまったカールは、生き方を変えようと「YESは人生のパスワード」というセミナーに参加する。
その教えはなんにでもイエスと答えることであり、教祖テレンスにより、セミナー会場を一歩出た後は、決断をを求められる機会があるたびに、それが何であろうと「イエス」と答える誓いをたてさせられるが・・・。
作品データ
- 製作年/製作国/上映時間:2007年/アメリカ・イギリス/99分
- 監督:ペイトン・リード
- 脚本:ニコラス・ストーラー/ジャレッド・ポール/アンドリュー・モーゲル
- 原作:ダニー・ウォレス
- キャスト:ジム・キャリー/ゾーイ・デシャネル/ブラッドリー・クーパー/テレンス・スタンプ
レビュー
「ディック&ジェーン 復讐は最高!」以来久々の、ジム・キャリー主演のコメディ作品『イエスマン“YES”は人生のパスワード 』を観る。
このタイトルに、大好きなジム・キャリーとなかなかいい評判で、なんだか見る前からただのドタバタコメディではないハートフルさを予感させる。
「イエスは良きことへとつながる」と、疑いながらも何事にもイエスと答えることで、人生を好転させていくカールの姿を、旨すぎる話だとか映画だからだとかと割り切れずに、明日から何かが変わりそうな予感をさせる、”イエス”というパスワードが心に響く。
思わずはっとさせられるセリフがちりばめられ、なにか「夢をかなえるゾウ」みたいな自己啓発本を読み終わった後の、ポジティブの炎が燃え上がってくるような高揚感を感じさせる。
裏を返せばそんな強いメッセージがちょっと鼻に付くんだけど、相変わらずのジム・キャリーのハチャめちゃぶりに、おおいに笑わされ、見ている間ずっといい気分だった。
やっぱりシリアスもいいけど、このハイテンションなジム・キャリーが私は好きだなあ。
特典映像にもあったが、この人はカメラが回ってないときも、周りのみんなを笑わせたくて仕方がない人なんだなあ。
今回はさらに体を張った演技もあり、まさかと思ったがあのバンジージャンプも、ジム・キャリー本人だったんだよねえ。
トム・ハンクじゃあやらないよなあ(笑)
それからそんなカールに引かれていくアリソンを演じたゾーイ・デシャネルの、肩の力が抜けたナチュラルさがとってもキュートだった。
どこかで見た事がある女優さんだと思ったら、シャマランの「ハプニング」に出てたんだなあ。
でも今回の彼女の方が何倍も素敵だった。
あの劇中で披露されるバンドの「ミュンヒハウゼン症候群」も最高!
私にとってこれから大注目の女優さんが現われたって感じだね。
ただねえ、親友役の男優さん(いい男なんだけど)がジム・キャリーよりぜんぜん若くて、まったく親友に見えないんだよねえ。
あのセミナーに誘いにきた友達の方が、感じだなあ。
何かを変えようとするとき、いつもと同じ決断、無難な決断ばかりじゃ何も変わらないんだと、改めて考えさせられる作品だった。
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